紅茶史における制度(1)制度が産んだ差別
第1章 植民地時代の品質管理制度と紅茶貿易 19世紀から20世紀初頭にかけて、紅茶は大英帝国の世界戦略において重要な輸出商品となり、それとともに「品質管理制度」も植民地経済の中で制度化されていきました。 ☕ 茶葉の価値を […]
第1章 植民地時代の品質管理制度と紅茶貿易 19世紀から20世紀初頭にかけて、紅茶は大英帝国の世界戦略において重要な輸出商品となり、それとともに「品質管理制度」も植民地経済の中で制度化されていきました。 ☕ 茶葉の価値を […]
第2章 戦場における紅茶~クリミア戦争から世界大戦へ~ 🕊️クリミア戦争 紅茶がもたらす慰安の始まり 19世紀半ばのクリミア戦争(1853–1856年)では、イギリス軍兵士に対する紅茶の提供が戦場の慰安として注目され始め […]
🔥第二次世界大戦 紅茶は国家の命綱 1939年に第二次世界大戦が勃発すると、紅茶は英国民と軍隊にとってさらに戦略的に重要な物資となりました。政府は開戦当初から紅茶の備蓄と供給確保に奔走します。大戦開始時、英国は海外から大 […]
🧸紅茶とくま🫖 紅茶関係のことをやっていると、色々な話が出てきたりします。そんなくまの紅茶絡みの取り止めもない話を書いてみるのも良いかな、と思ってこのコーナーを作ってみました。 🧸参考文献の話📚 先日同じ日に別々の方から […]
紅茶は、ただ飲むだけのものではありません。それは誰かが語り、語り継いでくれることで、ようやく「文化」として生きていけるものです。 現代の日本では──そんな紅茶の“語り手”たちが、静かに、しかし確かに、点在しています。 🫖 […]
第1章 紅茶は“誰のもの”だったのか? 紅茶は「誰でも飲める庶民の飲み物」とされることがあります。実際、イギリスにおける紅茶の普及は18〜19世紀以降、すべての社会階層へと拡がっていきました。港湾労働者も鉱山労働者も、ま […]
序章 見えない階級の国、日本 「日本には階級など存在しない」と語るのは簡単です。確かに、王侯貴族の制度はありませんし、肩書で階層が決まることも稀です。しかし、その代わりに日本には──“空気で察するヒエラルキー”が存在しま […]
はじめに 同じ“階級社会”でも、違う顔 階級という言葉には、どこか過去の匂いがあります。封建制度、貴族、特権階級──けれど現代においても、社会の空気の中には、確かに“階級の名残”が息づいています。 イギリスと日本は、いず […]
📝 概要 ティーバッグ文化は、戦後日本における紅茶の大衆化・日常化を象徴する現象です。簡便性、価格、保存性などの理由から普及し、家庭や職場、ギフトセットなどにも浸透しました。 📦 1. ティーバッグの導入と普及 紅茶のテ […]
茶の文化は、生きた人間の手と、心によってしか継承されません。教科書ではなく、手渡しの所作と、言葉にならない気配によって受け継がれていくものです。 けれど今、私たちはその「継承の現場」を失いつつあります。茶道の世界では高齢 […]
くまは今、毎日少しずつですが紅茶用語辞典を書いています。そんな中で、思わぬ紅茶用語に思い入れをしてしまうことがあります。せっかくなので、そういう「思わぬ用語」たちと語りながら紹介したいと思います。 🫖ISO 3720📐― […]
📘登場人物 (今回は3人なので最初にご紹介) 🧸くま(文化記録係)🧪発酵さん(古参用語、和製科学語の重鎮)🌬️酸化さん(最近存在感を増している自然現象系) 🧸はじめに🧪 🧸くま発酵さん、お時間いいですか?紅茶の現場でお名 […]
📘登場人物⁉️ 🧸くま🍵茶漉し🍽️ティーストレーナー(人がいない……) 🧸二人はちがうものなの⁉️ 🍵茶漉しやぁ、ひさしぶりだね。最近あんまり出番がなくなっちゃってさ 🍽️ ティーストレーナーこちらこそ。でも、名前だけは […]
🧸くまの気づき❣️ 最初は「避けて通りたい」から始まりました。 でも気づくんです。 「あれ? この一文、すごく気をつかって書かれてるな」「なんでこの定義はこうなってるんだろう?」「そもそも“香料”って、誰のために決まって […]
🌏国際・国内食品規格集(ISO・Codex・JAS) 🧸どうせあなたたちお固いんでしょ? くまの🫖紅茶用語辞典には「🌏国際・国内食品規格集(ISO・Codex・JAS)」というカテゴリーがあります。最初はねISOには手を […]
📘第1章 はじめに──「労働者の飲み物」としての紅茶 「紅茶」と聞いて、まず思い浮かぶのは優雅なアフタヌーンティーでしょうか。それとも、カップから立ちのぼる蒸気とともに一息つく、あの午後のブレイクでしょうか。けれどそのど […]
📘第4章 紅茶と職場文化の多様性──階級を超える一杯 紅茶は、イギリス社会において長らく労働者階級のエネルギー源として語られてきましたが、それだけではありません。むしろ、時代が進むにつれ紅茶は、あらゆる職場、あらゆる階級 […]
はじめに 「Tea Tray(ティートレイ)」は、単なる給仕の道具ではなく、ヴィクトリア朝の家庭における“静かな舞台”でした。上流・中流階級の女性たちは、紅茶の味だけでなく、その出し方やトレイの整え方を通して、教養・品位 […]
Marmite Love it or hate it Marmite(マーマイト)は、イギリスで広く知られている黒くて粘り気のあるスプレッド(パンに塗るペースト)で、主成分はビール酵母の抽出物(yeast extract […]
イギリスの食文化における階級的特徴 🫖階級の映し鏡としての紅茶“Builder’s Tea vs. Darjeeling with Lemon” ☕Builder’s Tea — 労働者階級の「命 […]
☕️ 紅茶と合わせた階級文化の対比 🧀 Ploughman’s Lunch(農夫の昼食) Ploughman’s Lunch(農夫の昼食)はチーズ、ピクルス(Branston Pickleなど)、パン、リンゴ、時にはハム […]
🕵️♂️ ティーポットの中のスパイ ~紅茶と冷戦時代の諜報活動 「静けさの中に潜むもの」 紅茶、それは英国の象徴であり、日常の安らぎを提供する飲み物です。しかし、冷戦時代、そのティーカップの横には国家の耳と目が潜んでい […]
第2章:紅茶と外交官の儀式 儀礼の銀器と、沈黙の戦線 静かな外交、そして静かな戦線 紅茶は、ただの飲み物ではありません。特に外交の舞台では、それは礼儀の仮面をかぶった言葉なき対話となるのです。ティーカップを交わすことは、 […]
第3章:紅茶缶と隠されたもの― 茶葉より小さな記憶が密かに運ばれた ― 茶缶に潜む「静かな目線」― ごく普通の中にある“見えない選別” ― それは何でもない缶でした。棚の上に、他の缶と同じように並んでいました。ツヤのある […]
第4章 紅茶は味方か、敵か?── 二重底のテーブルで交わされた言葉 カップの持ち方、視線、第一口までの間──すべてが観察の対象であり、時に言葉以上に雄弁な情報を含んでいた。 1.静かな一杯に託された選別― ティーカップは […]
4.ダブルエージェントの沈黙― 語ることなく、選ばれる ― 彼は、口を開くことなく忠誠を問われていた。ただ、角砂糖を1個。それは答えでも、罠でもなかった。観察される者が仕掛ける、逆観察のはじまりだった。 🔍紅茶の所作にま […]
終章:紅茶というメディウム── 香りと沈黙の記録 (終章はテンポを出すために常態で書きます) 1.一杯の紅茶からはじまる再訪 午後の光が、古びた書斎の縁に斜めに差し込んでいた。開け放した窓の外では誰かが芝を刈 […]
『現代紅茶用語辞典』とは 『現代紅茶用語辞典』の概要 1996年に柴田書店から出版された日本紅茶協会編の今のところ唯一の『紅茶用語辞典』です。でも、どうもハーブティー関係とか、IMFとか紅茶と関係ない用語が結構入っている […]
中国紅茶への違和感 ラプサンスーチョンと雲南紅茶 今まで中国の紅茶というとキームン(祁門紅茶、またはキーマン)しか飲んだことがなかったのですが、今回Tea World netに中国の紅茶について書くに当たってラプサンスー […]
🪴肥料 🌱肥料一般について 肥料と言うとすぐに有機肥料か、化学肥料かという話になりがちですが、ここではそういうくくりではなく「肥料そのもの」について見ていきたいと思います。 そもそも特定の肥料を施肥すると、農作物にダイレ […]
🌱紅茶栽培における施肥の基本 『紅茶 紅茶と科学 (16) 紅茶と肥料 (1)』で解説した通り、紅茶(Camellia sinensis)は酸性土壌(pH 4.5~5.5)を好み、窒素(N)、リン(P)、カリウム(K)の […]
実際の肥料製品名やスケジュール表、土壌分析の解釈例を、スリランカを例にとって解説します。 🌱肥料製品名(スリランカにおける例) スリランカでは、以下のような肥料製品が一般的に使用されています。 📅施肥スケジュール表(年次 […]
発酵とは 発酵という言葉 発酵(fermentation)はお茶の種類を決定します。なぜならお茶は発酵の程度で決まるからです。たとえば緑茶は発酵させないけれど、紅茶はしっかり発酵させる等です。今回はこの発酵という言葉につ […]
前回、紅茶用語としての発酵について扱いました。今回はもう少し、本来の発酵についてあまり本などでははっきりされていない点を含めて抑えてみたいと思います。 発酵の歴史 発酵の化学的発見 アルコール発酵のメカニズムは1789年 […]
Anna Maria Russell (1783-1857) Anna Mariaの生い立ち Anna Mariaは1783年9月3日に11人兄妹の3番目の長女として誕生しました。父はアイルランド最高司令官に従事し、外交 […]
多才だったAnna Maria Anna Mariaの自画像 Anna Mariaが非常に素晴らしいアマチュア画家であったことも付け加えたいと思います。 この細密画には複数のバージョンが存在していて、Ireland(アイ […]
Darjeeling tea(ダージリンティー)の夏摘みである2nd flushには「Muscatel flavor (マスカテルフレーバー)」という特有のフレーバーがあります。このMuscatel flavorという名 […]
🫖第二次世界大戦とTea Time 🫖Boiling Vessel 第二次世界大戦中、イギリス軍は紅茶を「士気維持の武器」として極めて重視していました。あまり知られていませんが、チャーチルは兵士に配給する必需品として「弾 […]
🫖イギリス軍と紅茶 🫖NAAFI イギリス軍ではRingtons(リントンズ)によって独自にブレンドされた軍御用達の「NAAFI(The Navy, Army and Air Force Institutes)」という紅 […]
今回は紅茶と英国王室などに関して色々集めていた小話をいくつかまとめてみました。 Victoria 時代 👑ヴィクトリア女王とアフタヌーンティーの「礼法」 アフタヌーンティーというと、しばしばヴィクトリア朝の優雅なイメージ […]
20世紀 (2) 💃 ティー・ダンスと貴族社会 19世紀末から20世紀初頭のイギリスでは、「Tea Dance(ティー・ダンス)」と呼ばれる昼下がりの社交イベントが流行しました。 Tea Danceは、午後4時ごろから始 […]
各国の王室の好みや哲学が紅茶にどう表れているのか、そうした視点でティーカップをのぞくと、また違った味わいがあるかもしれません。 👑インド皇族と「ダージリンを育てた名家」 インドはかつてイギリス植民地でしたけれど、現地のマ […]
架空の名匠・日本で生まれた紅茶の物語 1990年代、世紀末が話題になっていた頃、日本で生まれた紅茶を巡る伝説や神話が創作されていました。今回はそのあたりの話を書いてみようと思います。 レスリー・スチュアート氏の謎 『紅茶 […]
Speciality Tea (スペシャリティティー)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。この名称には国際的に共通した定義はありません。今回はこのSpeciality Teaという言葉を追いかけてみようと思います。 […]
高野の紅茶 オリジナルブレンドの紅茶を季節ごとに出しています。フルーツパーラーらしく、季節のフルーツをテーマにした紅茶が楽しめます。ただ、入れ物にはまったく凝っていないので(ビニール袋に入った紅茶がボール紙のケースに入っ […]
Royal Copenhagen 白磁にコバルトブルーの繊細な絵柄や、コレクターアイテムとしても人気のイヤープレート(クリスマスプレート)で有名なROYAL COPENHAGEN (ロイヤルコペンハーゲン) はデンマーク […]
森茉莉 森茉莉について 表題は森茉莉の随筆集のタイトルです。森茉莉と言えば森鴎外の長女で、ともかく鴎外に溺愛されて育った人です。何と言っても16歳まで鴎外の膝の上に乗っていたというのですから、溺愛ぶりも知れてくることでし […]
MARIAGES FRÈRES(マリアージュフレール)は、17世紀からの紅茶文化を受け継ぐ老舗ということを看板にしているフランスの紅茶専門店です。また、同店の紅茶ブランド名としても用いられています。 MARIAGES F […]
FAUCHON FAUCHON(フォション)は、フランスのパリに本社を置く食料品店のブランドです。食品販売のほか、レストラン、ホテルの事業を展開しています。 FAUCHONと紅茶の簡単な歴史 ワインとスピリッツを取り扱っ […]
ロシアと紅茶 日本人にとって紅茶というとイギリスやフランスのTea Brandがイメージされることが多いと思いますが、ロシアも紅茶大国の一つです。ただ、日本にはあまり輸入されておらず、ロシアから海外に輸出されたものを日本 […]
London Classic Tea London Classic Tea (ロンドンクラシックティー)は、英国の有名なティーブレンダー、Leslie Stuart (レスリー・スチュアート/1901-1957?)氏によ […]
Dallmayrについて Alois Dallmayr(アロイス・ダルマイヤー/略してダルマイヤー)はドイツのミュンヘンで1700年から続く、ヨーロッパ最大の老舗高級食料品店ブランドのひとつです。現在も家族経営を続けてい […]
Hediard 1854年に設立されたHediard (エディアール)はParis (パリ)に本店を置く高給食品会社です。世界中に30店舗を展開しています。 Hediardの紅茶 Hediardは1996年からオリジナル […]
Golden Tips Tea社について Golden Tips Teaとは Golden Tips Tea (ゴールデンティップス)はかつてカルカッタと呼ばれていたインド西部の西ベンガル州コルカタにあるTea Bran […]
The Chelsey Tea Selection The Chelsey Tea Selection社 (チェルシーティーセレクション/以下Chelseyと表記)はスリランカのTea Brandです。Chelseyの紅 […]
この記事を書くに当たって共栄製茶株式会社様に大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。 MINTONについて 陶磁器メーカー Queen Victoria (ヴィクトリア女王)に『世界で最も美しいボーンチャイナ』と称 […]
East India Companyについて 本来のEast India Company East India Company (東インド会社)は1600年にイギリスの商人が設立した会社でQueen Elizabeth […]
Wilkin & Sonsについて イギリス Essex (エセックス)州Tiptree (チップトリー)村で農園を経営していたWilkin (ウィルキン)家は、1885年に自家製ジャムの製造を始めました。 以来 […]
Williamson TeaはケニアのChangoi (チャンゴイ)、Kapchorua (カプチョルア)、Kaimosi (カイモシ)、Tinderet (ティンデレット)などの茶葉の栽培に最適な気候を有した標高180 […]
Tetley Tetley (テトリー)はイギリスで最も人気があり、広く愛されている紅茶ブランドです。1829年創業の老舗紅茶メーカーで、2000年にインドのタタ・グループの飲料部門Tata Global Beverag […]
Whittard of Chelseaの歴史 1886年すべての始まり Whittard of Chelsea (ウィッタード・オブ・チェルシー)は1886年にロンドンの中心部、Fleet Street (フリートストリ […]
AHMAD TEAについて Ahmad Tea (アーマッド・ティー)は、イギリスChandler’s Ford, Hampshire(ハンプシャー州チャンドラーズ・フォード)に本社を置くTea Brand (ティーブラ […]
Ridgways Thomas Ridgway かつて紅茶貿易は東インド会社が独占権を握っていたため、価格が高く品質も不安定でした。 そんな状況に勇気ある挑戦を始めたのが、Thomas Ridgway (トーマス・リッジ […]
BRODIESの歴史 茶葉の商人であったWilliam Brodies(ウィリアム・ブローディーズ)によって、1867年にScotland(スコットランド)の首都、Edinburgh(エディンバラ)で創業されたのが老舗の […]
Brooke Bond (ブルックボンド)の紅茶はあいにく家では切らしているのですが、紅茶を語る時に絶対に外せないティーブランドなのでまとめてみました。 Brooke Bondの簡単な歴史 Brooke Bondはイギリ […]
今回は家の紅茶棚には1つしかないのですが、紅茶の話で避けて通れないLipton(リプトン紅茶)についてまとめてみました。 Thomas Lipton Sir Thomas Johnstone Lipton, 1st Ba […]
Melrose’sについて Melrose’s (メルローズ)は1812年、当時22歳のAndrew Melrose(アンドリュー・メルローズ)がScotland(スコットランド)のEdinbur […]
Twinings(トワイニング)はイギリスの首都ロンドンに本店を持つ現存する中で英国最古のティーブランドです。 1706年にロンドンのストランド通りに世界で初めての紅茶専門店を出店した(現在もストランド通り216番地にて […]
Tea Palaceについて Tea Palace(ティーパレス)は、イギリス・ロンドンにある世界中の高級な茶葉やインフュージョン(ハーブやドライフルーツ等をブレンドしたタイプの飲み物、つまりハーブティーやフルーツティー […]
ミルクティーとは Tea with milk Tea with milk (ティーウィズミルク)は1870年ころからイギリスではやった紅茶と牛乳を混ぜたミルクティーのことです。つまり、ミルクティーとは「紅茶と牛乳の混ぜ物 […]
1.化学的考察 🍇Muscatel flavorとマスカットの香気成分🍇 Dargeeling tea (ダージリンティー) のMuscatel flavor (マスカテルフレーバー)とマスカットの香気成分には、いくつか […]
各国のお茶の消費量 お茶の時間というと日本だとイギリス流のAfternoon Teaのイメージが圧倒的だと思いますが、世界各国、その国ごとにお茶の時間の特徴があります。今回はその辺りの概略をまとめてみようと思いました。 […]
ドイツ 紅茶の伝播 1610年ころオランダとの国境に近い東フリジアを経てドイツにお茶がもたらされました。茶は国産のビールよりも安く、100年のうちに東フリジアでは一番良く飲まれる飲み物となりました。 世界に先駆けて(と、 […]
ティーポットって色々あって選ぶのも使うのも楽しいですよね。でも、ティーポットって素材も色々だし、形も色々だしでどれをどう選んだら良いのか、困りませんか?くまは困りました (^^; そこで今回はティーポットについてまとめて […]
ティーカップの違いが紅茶の味や香りに大きな影響を与えることをご存じでしょうか。今回はティーポットと並んで紅茶を楽しむのに絶対に必要なカップについて説明していきます。 1.ティーカップの形 コーヒーカップとの違い ティーカ […]
英国王立化学会による『完璧な一杯の紅茶の淹れ方』でも触れられていたGeorge Orwell (ジョージ・オーウェル)による有名なエッセイ”A Nice Cup of Tea (一杯のおいしい紅茶)̶ […]
紅茶と科学 『英国式おいしいミルクティーの淹れ方』のHow to make a Perfect Cup of TeaでイギリスのThe Royal Society of Chemistry (王立化学会、略称:RSC)に […]
味は嗅覚で感じている 人が何かを知覚(=認知)する時の五官の割合は、視覚:83%聴覚:11%嗅覚:3.5%触覚:1.5%味覚:1.0%というデータがあります。(1)これは「おいしさ」でも同じ割合になるそうです。次に「おい […]
How to make a Perfect Cup of Tea 続き 水の硬度 • Avoid “hard” water as the minerals it contains gives rise to unplea […]
English Golden Rule 紅茶にはEnglish Golden Rule (英国式ゴールデンルール)というものがあります。ようするに「イギリス式のこうすれば美味しい紅茶が淹れられます」というルールです。それ […]
High Teaとは 労働者階級から生まれたHigh Tea お茶の時間言うとAfternoon teaのイメージが強いですが、イギリスの紅茶文化を築いたのはなにも上流階級ばかりではありません。High Tea (ハイテ […]
Nursery tea (ナーセリーティー)はChildren’s tea (チルドレンズティー)ともいいます。簡単に言えばAfternoon tea (アフタヌーンティー)の子供版です。今回はこのお茶の時間についてです […]
香料について フレーバーティー 紅茶を売っているお店に行くと色々な香りの紅茶を売っています。いわゆるフレーバーティーというものです。アールグレイなどはその代表的なものです。フレーバーティーの包みなどを見ると 「原材料:紅 […]
天然香料と合成香料 天然香料 天然香料の原料となる植物の果実、花、蕾、樹木、樹皮、枝、葉、茎、根などの部位と産地および製法(抽出、蒸留、圧搾等)の組み合わせからとても多くの種類の天然香料が製造されています。 なのですが… […]
紅茶と着香 香料による着香方法 果物や花などから香りを抽出した精油(エッセンシャルオイルのようなもの。もちろん食用のもので、一般的に目にするものではありません)や香料を紅茶に吹き付けたり、混ぜたりする方法です。 ここでい […]
紅茶の成分と特徴 紅茶の成分を一度きちんとまとめておきたいと思ったので、今回はそれをテーマにしました。 1.カフェイン カフェインについては『紅茶とカフェイン』で詳しく扱っているのでそちらを参照してください。カフェインは […]
水について 水の硬度 紅茶をおいしく淹れられる水については『紅茶 English Golden Rule』で簡単に取り上げました。その時に、 「紅茶に使うのに適した水は「軟水」です。ようするに水の中にミネラル分が少ない水 […]
前提知識について 今回は紅茶とpHについて色々とまとめてみようと思います。一応前提知識として ・酸性とは、pH値が7未満・中性とは、pH値が7・アルカリ性とは、pH値が7より大きい と、言うことだけわかっていて頂けば良い […]
紅茶とコーヒー 紅茶とコーヒーのカフェイン量 紅茶とコーヒーどちらの方がカフェインが多いのか?という話は時々出てきます。カフェインは、紅茶の「苦味」の主成分です。茎よりも新芽に多く含まれるので、新芽を多く使う紅茶には多く […]
3.マスカット説は正しいか? 再びmuscatel muscatelという単語を検索していて、気になったことがあります。それは以下のような説明や例文がいくつも出てきたことです。列挙してみます。 ・muscatelmusc […]
はじめに 2025年3月31日~4月2日の3日間にかけてnoteに『紅茶と科学 ティーバッグの安全性』という記事を書きました。 くまが思ってもいない反響を頂いて嬉しかったのですが、同時に「子供に読ませたけどよくわからない […]
4.マイクロプラスチックやナノプラスチックの危険性 マイクロプラスチックやナノプラスチックには害がない 『紅茶や麦茶のパックって体に危険? 専門家に聞く』(マイナビニュース 2020/03/13 15:34) という記事 […]
6.ナノプラスチックはなぜできる? マイクロプラスチックやナノプラスチックができる原理 プラスチック製品が劣化して壊れ始めてマイクロプラスチックができます。そしてさらにそれが劣化してバラバラになってナノプラスチックができ […]
1. Ceylon tea Ceylon teaという名称 Ceylon tea (セイロンティー)はSri Lanka (スリランカ)産紅茶の総称で登録商標でもあります。Sri Lankaの国名がイギリスから完全独立を […]
3. Ceylon tea の産地 標高による分類 High Grown Tea (ハイグロウンティー) 標高4,000フィート(約1,300m)以上の高地で栽培された紅茶。水色は明るく、バラのような香りがあり、爽やかで […]
前回でこのテーマは終わりにする予定だったのですが、蛇足的にティーバッグを使わない方法を普通にティーポットを使う以外で並べておくのも実用上は役に立つかな、と思ったので蛇足です。 プラスチックにこだわってきたけれど プラスチ […]
お茶の伝来と茶器の始まり 湯飲みと小皿 1610年にヨーロッパに初めてお茶文化を持ち込んだのはオランダ東インド会社でした。その当時お茶は万能薬のような薬として扱われて主治医の処方で王侯貴族たち上流階級が飲んでいました。し […]
チャノキと紅茶 紅茶はツバキ科ツバキ属の常緑樹であるチャノキの葉から作られます。世界で栽培されているチャノキには日本茶と同じチャノキとインドのアッサム地方に自生するアッサムチャがあります。茶業ではチャノキを中国種、アッサ […]
紅茶の缶 紅茶の缶はどのメーカーも何年かごとにデザインや形を変えます。昨今ではコストを抑えるためか凝った形のものは減っていき、ただの四角い缶や円柱形のものなどのシンプルな形状になっていく傾向が見受けられます。紅茶の缶は綺 […]
紅茶には1500年以上の歴史があり、その材料である茶の樹の利用の始まりは紀元前にまでさかのぼります。この紅茶の歴史について簡単にまとめておきたいと思います。 1.中国とチャノキ 紅茶の樹は「紅茶の種類」で書いたように、日 […]
インドは世界の紅茶生産量の半分以上を占める世界一の紅茶生産国であり、同時に世界一の消費量を誇る国です。 インドの紅茶の歴史 第三次英蘭戦争 1610年にオランダ人がヨーロッパにお茶をもたらして以来、イギリスではお茶が一大 […]
インド紅茶の産地 インド北東部 Assam (Cacharl) Assam (アッサム)地方はインド国内でもっとも生産量が多い地域です。Assam平原は雨量が多く肥沃な土壌を持ち、紅茶の栽培に向いている地域です。Assa […]
Assam種と中国種 Camellia sinensis 日本人が普段飲んでいる緑茶は、ツバキ科のチャノキ( Camellia sinensis )の葉から作ります。このチャノキには、大きく分けて基準変種の var. s […]
Charles Alexander Bruce 1824年、Robertはいくつかの植物と情報を弟のCharles Alexander Bruce (チャールズ・アレクサンダー・ブルース)に譲りました。Charlesは、 […]
Darjeelingについて Darjeeling (ダージリン)はインドの北東の標高2,000mを超える山々が連なるヒマラヤ山脈の麓に位置しています。ネパール、ブータンと接していて北方には標高8,586m、エベレスト、 […]
紅茶占い(Tasseography / タッセオグラフィ) ハリーポッター 紅茶占いと聞いて「ああ、あれか」と思う日本人は少ないと思います。もし知っている人がいるとしたらよほどの占い好きか、あとはハリーポッターシリーズの […]
紅茶の飲み方あるいは淹れ方 紅茶と一言で言っても、色々な淹れ方があります。簡単にその辺を眺めていくことから始めたいと思います。 紅茶はそもそも淹れ方にこだわるべきか? これはそもそも論になりますが、結論から言えば紅茶とい […]
夏目漱石と森鴎外 夏目漱石の日記 夏目漱石は明治33年9月から35年12月まで2年あまり、ロンドンに留学していました。漱石はロンドン留学中のことを日記として残していますが、誰かに見せることも特に考えず、備忘録的なもので、 […]
1.そもそもの始まり 2025年1月21日のヤフーニュースに『紅茶のティーバッグから大量のマイクロプラ。腸細胞から吸収される可能性も』 という一つの記事が載りました。同様のエビデンスで2025年2月22日のFi […]
4.マイクロプラスチックやナノプラスチックの危険性 マイクロプラスチックやナノプラスチックには害がない? 高分子材料技術者の並木陽一工学博士という方が「ティーバッグからマイクロプラスチックが溶け出したお茶などを飲んでも健 […]
6.ナノプラスチックはなぜできる? マイクロプラスチックやナノプラスチックができる原理 ここで少し整理しておきます。まず、マイクロプラスチックは消化系から排出が可能ですが、ナノプラスチックは粒子が小さく、腸から吸収されて […]
4.日本人と紅茶 大黒屋光太夫 日本と紅茶の歴史の始まりは江戸時代の寛政年間にまでさかのぼります。現在の三重県・伊勢の船頭(船長のこと)である大黒屋光太夫が日本人で初めて紅茶を飲んだ人物だと伝わっています。 光太夫は伊勢 […]