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概要
フルブレックファストは、ボリューム満点の温かい朝食で、イギリスやアイルランドの宿泊施設、カフェ、パブなどで提供されます。一般には 「フル・イングリッシュ」(full English)として知られていますが、地域によって具材や呼称が異なります。
- Full Irish(フル・アイリッシュ)
- Full Scottish(フル・スコティッシュ)
- Full Welsh(フル・ウェルシュ)
- Ulster fry(アルスター・フライ、北アイルランド)
歴史的背景
ビクトリア朝時代に定着
19世紀のイギリスとアイルランドで「フライド・ブレックファスト(fried breakfast)」が流行。産業革命の労働者にとっては高カロリー食として理想的であり、上流階級にとっては週末の贅沢な朝食としても親しまれました。
20世紀以降
ホテルやB&B(ベッド&ブレックファスト)で「定番の朝食」として広がり、観光客にも強く印象づけられています。
メニュー構成
典型的な構成
- 肉類:ベーコン、ソーセージ、ブラックプディング(血のソーセージ)
- 卵料理:目玉焼き、スクランブル、ポーチドなど
- 野菜類:トマト、マッシュルーム、ベイクドビーンズ
- パン類:揚げパン、トースト、あるいはポテト・ファーロ(特にアイルランド)
- 飲み物:多くの場合、紅茶(ミルクティー)が添えられます。
地域差
- フル・スコティッシュ:ハギスやタッティ・スコーン(ジャガイモのスコーン)が加わることも。
- フル・アイリッシュ:ホワイトプディングやソーダブレッドが入る。
- フル・ウェルシュ:ラヴァーブレッド(海藻のペースト)が特徴的。
- アルスター・フライ:北アイルランド特有のポテトブレッドやソーダファーロが定番。
※ハギスはスコットランドの伝統的な料理で、羊の内臓(心臓、肺、肝臓など)を刻んで、オートミール、玉ねぎ、スパイスなどと一緒に混ぜ、羊の胃袋に詰めて茹でた料理です。
※ホワイトプディングは必ずしも「白色」というわけではなく、実際は淡いベージュ色をしています。主材料は オートミール、脂身、スエット(牛脂)、ハーブやスパイス などで、血が入らない分「黒くない」=「白」とされたわけです。ブラックプディングとの対比で「血を使わない=白」と呼ばれるようになっただけなのです。
紅茶との関係
フルブレックファストは、その重たい構成から「コーヒーよりも紅茶が合う」とされます。しっかりしたミルクティーが口をリフレッシュし、脂や塩気を和らげる役割を果たします。
実際「English Breakfast Tea」というブレンド名も、この料理に由来しています。
🧸くまの一言
イギリスでは「Hangover cure(迎え酒の代わりの二日酔い対策)」としても定番です。でも飲みすぎた翌朝にこれは結構油とかがきついです。二日酔い対策というより「飲みすぎ」に対するお仕置きかしら?とくまは思ったことがあります。
現代では「毎日食べる」というよりも、週末や特別な日の朝食として提供されることが多いです。
日本のホテルでも「イングリッシュ・ブレックファスト」の名で提供されますが、本場に比べると簡略化されている場合が多いようです。