アフタヌーンティー(Afternoon Tea)

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概要

午後に紅茶や菓子・軽食を楽しむ、イギリス発祥の習慣です。古くは ファイブオクロックティー(Five O’clock Tea) とも呼ばれていました。


歴史的背景

1840年頃、ヴィクトリア女王の侍女であった アンナ・マリア・ラッセル(第7代ベッドフォード公爵夫人) によって考案されました。彼女が夕食までの間の空腹を満たすために始めた習慣が、やがて上流階級の婦人たちの社交の場として発展しました。ドレスコードや食べ方のマナーも整備され、19世紀後半には英国貴族文化を象徴する場となりました。


様式と特徴

一般的には午後4時~5時ごろに行われ、三段のティースタンドに盛り付けられたサンドイッチ、スコーン、ケーキなどを紅茶とともに楽しみます。ランチティーが「食事」としてのボリュームを持つのに対し、アフタヌーンティーは多様な軽食を少量ずつ味わうことが特徴です。


現代において

今日のアフタヌーンティーは、ホテルやティールームで提供される観光・社交の象徴的なスタイルとして広く知られています。日本でも「午後の紅茶」などの商品名に取り入れられ、文化的イメージが定着しています。伝統的なマナーや様式を守る場と、現代的にアレンジされたカジュアルな形式の両方が存在しています。


🔗リンク

Five O'clock Tea by Julius LeBlanc Stewart/1855-1919
Five O’clock Tea by Julius LeBlanc Stewart/1855-1919
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