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紅茶の伝説とブレンダー神話

分類:
  • 🎭紅茶と表現

架空の名匠・日本で生まれた紅茶の物語

1990年代、世紀末が話題になっていた頃、日本で生まれた紅茶を巡る伝説や神話が創作されていました。今回はそのあたりの話を書いてみようと思います。


レスリー・スチュアート氏の謎

『紅茶 London Classic Tea』の時に登場した

「英国の有名なティーブレンダー、レスリー・スチュアート氏」

がトップバッターです。

レスリー・スチュアート氏はイギリスの伝統的なブレンド技術を受け継ぐブレンダーとして、紅茶の世界では有名な人物だとされていました。しかし、どんなに探してもレスリー・スチュワートさんの情報が一切出てきません。

結局、London Classic Teaは純日本製で、イギリスが関係ないことがあの記事を書いたときにわかりました。つまり、レスリー・スチュワートさん、いらっしゃらなかったのです。でも、それではあんまりです。くまがこの21世紀の世にレスリー・スチュワート氏をお招きしました。


レスリー・スチュワート伝

くまはレスリー・スチュワートさんの肖像画をAIに頼んで描いてもらいました。ダンディーですね。

Leslie Stuart
Leslie Stuart (1901-1957?)

📜 簡易伝記

レスリー・スチュワート(Leslie Stuart) 1901年ロンドン生まれ。1920年代よりティーブレンドの世界に入り、各国大使館、王侯貴族、劇場裏方まで、多彩な層に向けた特注ブレンドを手がけていました。

1934年、「紅茶とは、魂を手紙に封入することだ」と語り、幻のブレンド“夜想曲 No.9”を完成。しかしレシピは焼失、以後「幻の香り」として語られています。

1957年、スリランカ・ヌワラエリヤの霧のなかで消息不明に。遺品はカスタムメイドのティーキャディのみ。


☕ レスリー・スチュワートの主な伝説のブレンド(※すべて現存せず)

名称伝えられる特徴
夜想曲 No.9ネパール高地のセカンドフラッシュとラベンダーの交響曲。香りが記憶に残り、夢に影響を与えるという。
雨のロンドンアッサムとセイロンにスモークド・ローズ。憂鬱な午後にピッタリ。
女王陛下の午後五時ウバとダージリンのブレンド。目覚めに強さと気品を。

🎤 幻のインタビュー(1952年『Tea Quarterly』誌)

Q:ブレンドにおいて一番大切なものは?
A:「勇気と少量の退屈さ。前者は冒険を生み、後者が完成度を高める」

Q:お好きな紅茶は?
A:「飲むのは好きではない。ただ、理想の香りを探し続けるうちに人生が過ぎてしまった」

Q:茶にミルクを先に入れるのはどうお考えですか?
A:「人生で最初に起きた過ちは、それではなかったと願っている」

Q:ご自身のブレンドが王室に採用されたことについて?
A:「王冠より、老婦人がそれを“また欲しい”と言った日のほうが嬉しかったよ」


📓 幻のノート断章(発見:2023年 ロンドンの古書店にて)

以下は、ロンドン・チェルシーの古書店にて発見された、スチュワート氏の筆跡とされる未整理ノートの一節である(真偽不詳)。

“Yunnan – too forward unless balanced with leaf from east Dimbula. A whisper of lavender, not pressed — allowed to drift in. Rain must have fallen on the harvest week.

Note: No sugar. Ever. The memory must remain dry.”

雲南は、やや前に出すぎる。
東ディンブラの葉で静かに支えること。

ラベンダーは囁き程度に。
押しつけず、香りがそっと紛れ込むのを待て。

収穫の週に、雨が降っていなければならない。

備考:
砂糖は決して加えるな。
──記憶は、乾いたままで残るべきだ。

(森のくま訳)


👤 弟子の証言(未公表回想録より)

「彼は何も教えようとはしなかった。けれど、ティーポットを温める時間、スプーンをカップに落とさぬ手つき、霧の匂い──それらがすべて、彼の“授業”だった。」

「夜、台所にこもっては、何かに耳をすますように葉を焙っていた。あれは味ではなく、記憶の声を聴いていたのかもしれない。」

(回想:T.M. Fletcher(フレッチャー)、1958年 ロンドンにて)

くまなら、ここまでやりますね。信じちゃダメですよ。全部くまの創作ですから。でもMr.Leslie Stuart 素敵でしょ?この時代、こういう話、意外と多かったのです。

最後に笑い話をひとつ追加しておきます。

ロンドンクラッシックティー

イギリスの伝統的ブレンド技法を受け継ぐティーブレンダー、レスリー・スチュワートと豊産業株式会社が協同で開発し、1987年に発売した紅茶ブランド。(文責:日本紅茶協会)

『現代紅茶用語辞典』日本紅茶協会編 柴田書店 1996年

幻の“英国貴婦人”ブランドの素性

レディ・マーガレット ~伝説の貴婦人と紅茶の肖像

Lady Margaretも謎多き貴婦人です。まず、肖像をAIに描いてもらいました。

Lady Margaret
Lady Margaret (1912-?)

📜 略歴(想像)

Lady Margaret Fairleigh(レディ・マーガレット・フェアリー) 1912年、英国ヨークシャー生まれ。第二次大戦中は赤十字の救護婦として従軍し、戦後はケントの小さなマナーハウスでハーブと紅茶のブレンド研究に没頭していました。正式な称号は持たぬものの、貴族階級の香りと佇まいで「淑女(Lady)」の敬称を自然と周囲が与えたといわれています。

1990年代、日本の雑貨店チェーンが輸入販売した紅茶の『Lady Margaret’s Blend』に肖像風のラベルが使用されたことで、その存在が「美しく謎めいた貴婦人」として広まりました。


☕ Lady Margaret’s Blend とは?

  • 香り:アッサムにベリー系のフレーバーと微かなローズ。
  • 特徴:ミルクでもストレートでも美味しく、ティータイムにもギフトにも適す。
  • 流通:1990年代後半、日本の雑貨店チェーン「P. Garden」や「Tea Room Crescent」などで展開。限定輸入品。

🖼 パッケージに描かれた肖像画

多くの顧客は、そのラベルの女性を「Lady Margaret本人」と信じていました。 セピア調の背景、やや遠くを見つめる眼差し、帽子の羽根飾りとレースの襟元。しかし、その絵に署名はなく、画家も不詳でした。おそらくはイギリスの古写真を元に、日本側で創作されたものと見られます。

Lady Margaretが実在したか否か、それを確かめる手立ては今のところありません。けれど、彼女の名前を冠した紅茶の香りは、多くの人に「英国の午後」を届けました。

そしてその姿は、ティーカップの湯気の向こう、柔らかな空想の中で今も微笑んでいるのです。


もちろん、Lady Margueritは架空の人物です。「Lady Margaret’s Blend」などの紅茶ブランドは、英国の貴婦人をイメージしたパッケージデザインやストーリー性を持ち合わせていました。

実際には日本の企業が企画・製造を行っており、英国との直接的な関係はなかったとされています。Lady Margaretさん、絵だけでなく、お写真でご尊顔を拝見したかった……

これらのブランドは、英国風の高級感や伝統を演出することで、消費者に特別な体験を提供しようとしたものと考えられます。パッケージには、英国の風景や貴婦人の肖像画が描かれ、まるで本場の紅茶を楽しんでいるかのような雰囲気を醸し出していたのです。


京都の老舗が販売した“ロイヤルアールグレイ”

京都の老舗が販売していた香り高いアールグレイがありました。その名も

“ロイヤルアールグレイ”

この老舗は今も営業していて、今も英国風を謳ったメニュー開発をしているから店名を出さないのはくまの武士の情けです。上手く調べたらネットでもわかってしまうのですけどね。

さてさて”ロイヤルアールグレイ”に話を戻しますと、英国風のレシピを再現したと銘打ちながら、和紅茶をベースにゆずピールを使っていました。まさに “ジャパニーズ・トワイライト”な逸品だったのです。でもおいしそうでしょ?

どうせなら、英国とか持ち出さずに純国産と銘打てば良かったのに、と今なら思いますが、当時は英国風にした方が受けが良かったのでしょうね。でも今も英国風にこだわっているみたいだから、またそういうのが生まれるのかしら?とくまはちょっとわくわくしています。


古い本の研究

古い紅茶の本などを読んでいて「あれ?」と思って調べてみると、こういう話にぶつかることがわりとあります。冒頭のレスリー・スチュワート氏などは日本紅茶協会監修の本(しかも数冊)にも載っていました。

明らかな間違いより、誰かの創作に踊らされている方が人が良い分ましなのか、それとも本にするならしっかり裏を取りなさいと、いうべきか。でも、そういうところにおもしろさがあるのも事実です。

家に紅茶の古い本があって、謎の人物が出てきたらぜひ教えてください。よろしくお願いします。


🔗リンク

レスリー・スチュアート(紅茶用語辞典)

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