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定義
プラントハンターとは、17世紀から20世紀前半にかけてヨーロッパで活動した「植物採集家」を指します。食料・香料・薬・繊維などの有用植物や観賞用の珍しい植物を求め、世界各地を探索しました。しばしば王立園芸協会や大植物園、植民地会社に雇われ、経済的に価値ある植物を本国に導入する役割を担っていました。
紅茶史との関わり
紅茶史においては、1848年、清朝の厳しい管理をかいくぐり、中国からチャノキや製茶技術をインドに持ち出した ロバート・フォーチュン が特に有名です。彼の活動によって「インド産紅茶」特にダージリン紅茶の基盤が築かれ、イギリスは対中茶貿易の依存を大きく減らしました。他にもシンハラ島(セイロン、現スリランカ)での茶栽培移入も「プラントハンティング」の延長にあります。
社会的背景
プラントハンターたちは単なる探検家ではなく、しばしば「経済スパイ」とも言われました。プラントハンターの活動は、コーヒー・ゴム・キニーネなど他の植民地作物にも及び、帝国主義的な「植物の移動」を加速させました。
これらの持ち出しは現代的には「生物資源の略奪」に近く、ポストコロニアル的批判もあります。
文化的影響
プラントハンターによって多くの観賞用植物(ツツジ、シャクナゲ、ラン、ツバキなど)がヨーロッパに導入され、園芸ブームを引き起こしました。英国庭園やヴィクトリア朝の温室文化は、プラントハンターの成果によるところが大きいのです。
🔗リンク
🔗リンク集
ロバート・フォーチュン(Robert Fortune):『紅茶用語辞典』
Robert Fortune (Wikipedia)
Robert Fortune(Britannica)
The Great British Tea Heist (Smithsonian Magazine):フォーチュンが中国で茶製法の機密を取得した過程を「スパイ的側面」から描く興味深い記事です。
🌿参考文献
『紅茶スパイ』(Amazon):物語の様に読みやすく書かれています。