日本ブランド復活

📝 概要 「日本製の紅茶」は、かつては輸出主力品でもありましたが、戦後の輸出政策・統制経済・自由化政策のはざまで急速に姿を消しました。その結果、日本国内では「紅茶は外国のもの」という認識が一般化し、国産紅茶は長らく“なか […]

JAS法と紅茶

📝 概要 JAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)は、日本における農産加工物全般の品質基準を定める制度です。当然紅茶もその対象となります。戦後の農業振興と品質管理の一環として導入され、紅茶の製造・表示 […]

紅茶輸入再開

📝 概要 日本は戦後の統制経済により、一時的に貿易が停止されていました。ここでは紅茶輸入再開について解説します。 日本政府は、1949年12月1日に輸出貿易統制、1950年1月1日に輸入貿易の統制を廃止しました。それによ […]

JAS制度と国産紅茶

概説 JAS制度(Japanese Agricultural Standards)は、日本における農林水産物や加工食品の品質や表示の基準を定める制度です。しかし紅茶に対しては、直接的なJAS規格が存在せず、品質等級や表示 […]

贈答用紅茶パッケージの変遷

📝 概要 紅茶は戦後日本において、特に輸入再開以降「贈答品」としての役割を強めていきました。その象徴が、贈答用紅茶パッケージの変遷です。そしてパッケージの形状・意匠は缶から箱、ティーバッグセットへ。パッケージの変化には、 […]

ティーバッグの普及史

📋 概要 日本におけるティーバッグの普及史は、進駐軍やPXからの流入品、やがて返国者や誘導品としての実用化によります。その景象は、絵文化的風景としても、流通品としても日本の経済成長の年表と重なります。ティーバッグは日本の […]

ハイカラ文化と喫茶店

📝 概要 ハイカラ文化と喫茶店は明治末から昭和初期にかけて広がった“ハイカラ文化”を代表しています。これは欧米の生活様式や流行を積極的に取り入れる都市中産階級のライフスタイルとして、喫茶店文化の礎を築きました。そして戦後 […]

日本茶との対比

概要 日本茶との対比の中で戦後日本における紅茶の文化的位置づけは、しばしば語られます。両者はただの飲み物の違いではなく、日常と非日常、和と洋、伝統と近代といった象徴性を帯びた存在でした。紅茶は“外から来た文化”として、時 […]

統制経済と紅茶

📝 概要 戦後日本は、深刻な物資不足と混乱の中で、国家主導の統制経済体制を採用しました。この中で紅茶もまた「贅沢品」とみなされ、配給や輸入が厳しく制限されていました。統制経済は、物価・輸入・生産・流通のすべてを政府が管理 […]

物資統制令

📝 概要 物資統制令は、大東亜戦争後の日本における戦時物資・生活物資の統制管理制度の一環として制定された政令です。そしてこの政令は紅茶を含むさまざまな嗜好品・食料品の生産・流通・消費を厳しく制限しました。 1945年の敗 […]

「戦後」という言葉の文脈

📝 概要 日本における「戦後」という言葉は、基本的に大東亜戦争敗戦後を指す言葉として用いられています。日本は他国と異なり第一次世界大戦での直接的な被害や敗北経験がありません。なので「戦争の区切り」が明確に1945年の敗戦 […]

象徴天皇という“絶対的アイドル”の誕生

📝 概要 戦後日本において、「象徴天皇制」という新たな国家形態が成立しました。敗戦とともに天皇陛下の神格性は否定されました。さらに「人間宣言」によって制度上は脱宗教化されます。その一方で国民感情の中では、新たな“象徴”と […]

翻訳という知性

📝 概要 日本人は古来より翻訳という知性が秀でていました。日本において「翻訳」は、単なる語句の置き換えではありません。翻訳は異文化や思想を日本語というフィルターを通して再構築する知的営みでした。東京大学から文学博士号を受 […]

象徴の受容と紅茶のかたち

📝 概要 戦後日本において、「象徴天皇制」という新たな国家形態が成立しました。敗戦とともに天皇の神格性は否定され、「人間宣言」によって制度上は脱宗教化されます。しかし、その一方で国民感情の中では、新たな“象徴”としての天 […]

翻訳知性と図書館

📝 概要 日本における図書館は、単なる蔵書の倉庫ではなく、翻訳という知性の集積所かつ伝達装置としての機能を果たしてきました。つまり、外来文化、科学技術、思想、芸術など、ありとあらゆる分野の知識が日本語に翻訳され、図書館に […]

紅茶文化の翻訳と定着

📝 紅茶文化の翻訳と定着の概要 紅茶文化の翻訳と定着という視点で日本における紅茶文化の受容を解説しています。紅茶文化は日本においては単なる輸入ではなく、翻訳的再構築として行われました。特に戦後の経済復興とともに、紅茶は贈 […]

引換証・物資交換券

📝 概要 戦後日本で物資の不足と配給制度の維持のために発行されたのが「引換証」や「物資交換券」でした。これらは国家が物資を管理・配給する際の証票として機能していました。紅茶を含む嗜好品もその対象に含まれていました。ここで […]

紅茶とおまけ文化

📝 概要 紅茶に「おまけ」が付属するという手法は、単なる販売促進を超えて、消費者との文化的な接点を作る手段として定着しました。特に、イギリスのBrooke Bondによる「ティーカード」文化はその典型であり、日本ではLi […]

紅茶の再制度化

📝 概要 戦後日本において、紅茶は一度制度の空白地帯に落ち込みました。しかし1970年代以降は再び制度的な枠組みによって位置づけられていきました。この過程は、「紅茶」という嗜好品がいかにして国家の管理対象から市場経済の中 […]

ISO 1839(サンプリング方法)

🔹 概要 ISO 1839:1980 は、茶(紅茶・緑茶・インスタントティー等)を対象とした代表的なサンプリング方法(試料抽出法)を定めた国際規格です。 製造ロットや出荷単位から、分析・検査に適した偏りのない代表試料を得 […]

Codex CXC 1-1969(食品衛生の一般原則)

概要 Codex CXC 1-1969は、国際連合のFAO(国連食糧農業機関)およびWHO(世界保健機関)が共同で設立したCodex Alimentarius Commission(食品規格委員会)によって採択された、食 […]

ISO 11287(緑茶の品質規格)

概要 分類:品質・認証/国際基準正式名称:ISO 11287:2011英語タイトル:Green tea — Definition and basic requirements制定機関:ISO(国際標準化機構)初版発行:1 […]

ISO 1578(アルカリ可溶性灰分の測定)

🔹 概要 ISO 1578:1975 は、食品に含まれる灰分中のうち、アルカリ溶液(水酸化ナトリウム)に可溶な成分の量を測定するための国際規格です。 この規格は、アルカリ可溶性無機成分(例:リン酸塩、可溶性シリカ)の量を […]

ISO 3720(紅茶の品質規格)

概要 ISO 3720は、紅茶(Black Tea)の定義を完全発酵されたCamellia sinensisの葉を原料とする乾燥製品と定めた。これに加えて最低限の品質基準を定めた国際規格です。発酵を経た茶葉に関して、「紅 […]

ISO/TS 22002シリーズ

✅ ISO/TS 22002シリーズとは ISO/TS 22002シリーズは、ISO 22000(食品安全マネジメントシステム)の補足として設計された前提条件プログラム(PRP:Prerequisite Program) […]

ISO 6078(茶および茶関連用語の定義)

🔹 概要 ISO 6078:1982 は、紅茶・緑茶・ウーロン茶・インスタントティーなどを含む「茶(tea)」とその関連製品について、国際的な共通語彙(用語と定義)を定めた国際規格です。 本規格は、製造・輸出入・品質検査 […]

🇮🇳アッサム (Assam)

🧾 第1章 用語の定義:「アッサム」とは何か? 「アッサム(Assam)」という言葉には、紅茶に関連していくつかの異なる意味があります。本記事では混同を避けるため、まずその用語の使われ方を明確にしておきます。 🔹 地域名 […]

🇬🇧英国式ティー文化の輸入

📝 概要 英国式ティー文化の輸入、それは戦後、米軍基地周辺の生活から、ひと足早く日本の家庭に入り込んできました。 つまり「アングロセンティック」や「ブリティッシュ」などの言葉が語られる前から、ティーカップの中に、すでに英 […]

戦後〜高度成長期の砂糖信仰

📝 概要 砂糖は戦後の日本社会において、単なる甘味料ではなく「豊かさ」の象徴でした。配給制度下では貴重品であり、戦後しばらくの間も“贅沢品”として認識されていました。しかし高度成長期に入ると、装飾性のある角砂糖や洋酒入り […]

神道指令と戦後日本の宗教構造

📝 概要 連合国軍総司令部(GHQ)は、1945年12月15日付で「神道指令(神道指令:SCAPIN-448)」を発令し、日本の国家神道体制を根本から解体しました。これにより、戦前から続いていた国家による宗教的統制が終焉 […]

🏴‍☠️フォークランド紛争(Falklands War)

概要 フォークランド紛争とは、1982年にイギリスとアルゼンチンの間で発生した、南大西洋のフォークランド諸島(マルビナス諸島)をめぐる短期間の軍事衝突です。 わずか2か月程度の短期戦ではありましたが、700名以上の戦死者 […]

ロバート・ブルース(1789–1823)– 忘れられた発見者

ロバート・ブルース(Robert Bruce, 1789–1823)は、スコットランド出身の商人であり軍人でもありました。彼の名は、アッサム地方に自生する茶の存在を最初に記録した人物として、紅茶の歴史に刻まれています。 […]