contents
定義・概要
一般生菌数(Aerobic Plate Count, Standard Plate Count) は、食品や環境に存在する好気性細菌の総数を示す検査指標です。特定の病原菌を検出するのではなく、全体の衛生状態を把握する基礎的な数値として利用されます。
食品衛生上の特徴
衛生指標
製造環境や食品の取り扱いが清浄かどうかを判断するためのベースラインとなります。
基準値
食品の種類や用途によって異なります。加工食品では「10⁵ CFU/g以下」といった規格が多いです。
意味
数値が高いと腐敗リスクが上昇し、賞味期限や保存性に影響します。それ以前にこの数値が高いということは現場の衛生状態が劣悪ですぐに手を打つ必要があることを示しています。
国際規格との関係
- ISO 4833:一般生菌数の測定法が定められています。
- Codex:食品分類ごとの微生物規格で一般生菌数を指標に用います。
- ISO 22000 / FSSC 22000:PRP において「環境清浄度の確認」として使用します。
実務・管理のポイント
- 原料検査:原料段階での汚染度を把握します。
- 工程内検査:ラインの衛生状態をモニタリングする目的で検査します。
- 製品検査:賞味期限設定やロット合否判定に用います。
- 限界値:数値自体は「合否」よりも「傾向管理」の意味が強いです。
紅茶との関わり
- 茶葉は水分活性が低いため、一般生菌数は比較的安定して低めです。
- ただし輸入検査や保存状態によっては高値を示す場合もあります。
- RTDティー(リキッド製品)では一般生菌数の管理が必須で、保存性評価に直結します。
🫖紅茶文脈での使い方
英文: Aerobic plate count is used to evaluate the overall hygienic quality of food products.
和訳: 一般生菌数は食品全体の衛生状態を評価するために用いられます。
英文: Black tea usually shows low aerobic plate counts due to its low water activity.
和訳: 紅茶は水分活性が低いため、一般生菌数は通常低い値を示します。