アレクセイ1世(Alexis I)

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ロシア皇帝アレクセイ1世
ロシア皇帝アレクセイ1世

人物など

ロシア帝国(モスクワ国家)第2代ロマノフ朝のツァーリ(皇帝)です。治世(1645–1676)には、中国・モンゴル方面との交流や隊商交易が進み、宮廷に茶が受け入れられ始めた初期の時期に当たります。のちのサモワール文化へ続く、上流社会での茶の定着の基盤をつくった人物です。


紅茶との関わり

宮廷受容の定着期

前代・ミハイル(Michael I)期の献上(1638)で茶が宮廷に入り、アレクセイ治世下で清の使節が茶箱を献上しました。さらに1679年に中国からの定期供給(ラクダ隊商)が取り決められ、上流層の嗜好として根づく基盤になりました。

高価なぜいたく品

隊商路の困難さから価格は長く高止まりし、王侯・富裕層中心の飲料だった。

対中交易と「ティー・ロード」

のちのネルチンスク条約(1689)〜キャフタ通商(1727)で陸路貿易が整備されました。シベリア街道=“ティー・ロード”経由でロシアに大量の茶が入るルートが確立しました。

文献上の初出

17世紀半ばの医書に「茶」の語が見えます(1665など)。茶の受容が実用・医療観点から始まったことを示唆しています。


English Notes

Alexis I reigned at a formative moment when tea entered the Russian court via tribute and caravan trade. This early acceptance at the top of society laid groundwork for the later samovar service style and the spread of tea in urban culture.


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