🇮🇳カングラ(Kangra)

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定義・概要

カングラ(Kangra) は北インド・ヒマチャルプラデシュ州カングラ渓谷に位置する茶産地で、標高900〜1,500mの山岳地帯にあります。150年以上の歴史を持ち、インド紅茶産業の初期から知られる地域のひとつです。現在は主に中国種(Camellia sinensis var. sinensis)を用いた緑茶の産地ですが、少量ながら質の高い紅茶も生産されています。


地理と気候

  • 位置:ヒマラヤ山脈西方、ヒマチャルプラデシュ州北西部。
  • 気候:冷涼な山岳気候。昼夜の寒暖差が大きく、乾燥期とモンスーン期がはっきり分かれます。
  • 標高:おおよそ900〜1,500m。高地栽培のため繊細な香味が出やすいです。

カングラの位置図

カングラはインド北西部ヒマチャルプラデシュ州に位置し、標高900〜1500メートルの山岳地帯にある茶産地です。

カングラの地図。ヒマチャルプラデシュ州北西部、ヒマラヤ山脈のふもとの産地位置を示す。
Kangra Tea の位置図(ヒマチャルプラデシュ州カングラ渓谷)

カングラの茶園風景

カングラ渓谷の茶園の風景写真です。山岳地帯の斜面に広がる茶畑と背景のヒマラヤ山脈が特徴的です。

カングラ渓谷の茶園風景。山岳地帯の斜面に広がる茶畑と遠景のヒマラヤ。
Kangra Tea Garden(ヒマラヤ山麓に広がる茶園風景)

歴史

  • 茶栽培は19世紀半ば(1850年代)に開始されました。
  • 当初はダージリン同様に中国種の導入からスタートです。
  • 1905年の大地震で茶園の多くが被害を受け、規模は縮小してしまいました。
  • 現在も小規模ながら、地元政府や農家が産地復興に取り組んでいます。

茶葉の特徴

  • 緑茶:爽やかな香気と柔らかな渋みが特徴です。
  • 紅茶:生産量は少ないですが、フルーティで香り高いロットが出ます。
  • 総評:高地らしい繊細な香りです。インド紅茶の中では希少性が高いものです。

市場での位置づけ

  • 生産量は少なく、ほとんどがインド国内消費です。
  • 一部は輸出され、特にドイツ・日本など品質志向の市場で注目されることがあります。
  • GI(地理的表示)保護を受けており、「Kangra Tea」としてブランド化が進められています。

🫖紅茶文脈での使い方

英文: Kangra is a small but historic tea region in Himachal Pradesh, India.

和訳: カングラはインド・ヒマチャルプラデシュ州にある小規模ながら歴史ある茶産地です。

英文: Kangra teas are mainly green, with limited but high-quality black teas.

和訳: カングラ茶は主に緑茶で、紅茶は少量ながら高品質なものが生産されています。


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