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オーガニック認証
有機JAS、有機EUなどのオーガニック認証は、化学肥料などを使わずに自然な方法で栽培された農産物であることを保証する制度です。国ごとに制度があり、日本では有機JAS認証、欧州ではEUオーガニック認証、アメリカではUSDA Organicなどがあります。
紅茶においては、認証を受けた茶葉は、有機農法で栽培されたことが明記され、健康志向や環境意識の高い消費者に好まれています。

💡注意点
1. 認証制度の違いと輸出入の壁
- 日本のJAS有機認証は、海外と相互認証が必要。
→ たとえばEUで「オーガニック」と表示しても、日本国内で販売するにはJASロゴが必須(※2020年改正で厳格化)。 - 小規模農園では認証コストが高くて取得できない場合もあります。
→なので「無認証オーガニック」が存在する。 - 「完全無農薬」と思われがちですが、有機JASや海外認証には基準の違いがあります。
→ですから“有機=無農薬”とは限りません。
2. オーガニックだから安全とは限らない
- 有機肥料に由来する微生物汚染(大腸菌など)のリスク。
- 農薬不使用でも、環境汚染(重金属・PMなど)によるリスクはありうる。
- 消費者側に「過剰な安心感」が生まれやすい。
3. オーガニックと味・香りの関係
- 「オーガニック=美味しい」とは限らない。
- 一部の有機栽培農園では「植物本来の生命力を引き出す」ことに成功し、複雑な香味や透明感を生む事例もある(例:シンガンパ茶園など)。
4. オーガニックとサステナビリティ(持続可能性)
- 土壌・生態系の多様性を守る。
- モノカルチャー(単一作物栽培)に陥らず、多様な植生を保つ農園もある。
5. よくある誤解
- 「自然栽培=有機」と思われがち(→認証の有無がポイント)。
- 「有機JASマークがあれば安全」ではなく、管理の厳しさや工程管理に注目すべき。
- スーパーで「オーガニック」と書いてある=輸入品にJASロゴがないなら違法表記。