ハダニ

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ハダニの概略

ハダニの種類は多く世界では700種類以上が発見されています。ハダニは、高温で乾燥した環境を好みます。全長0.3~0. 5mmほどで肉眼では確認しにくいのですが、白色や褐色の斑点ができるので、それで存在がわかります。

水に弱く、葉の裏に生息します。葉について口針を刺し吸汁する吸汁性害虫に分類されます。前述の通り、吸汁の跡が白色や褐色の斑点として残り生息密度が過密になると葉が白っぽくなり、生育に影響を与えます。また、クモのような糸を出して葉や花に糸を張り、花も被害を受けます。このクモの巣のような状態になるとかなりの量のハダニがいると思って間違いありません。防除が遅れると大量発生するので、早めに手を打つ必要があります。


代表的なハダニ

日本ではミカンハダニ、カンザワハダニ(赤色 / Red Spider Mite)、ナミハダニ(黄緑色 / two-spotted spider mite)が多いです。

スリランカでは赤ダニ黄茶ダニ(Tea Yellow Mite)水疱ダニ(Blister Mite)が多く、事例は少ないですがナミハダニの例も報告されています。


発生時期と発生条件

  • 気温20〜30℃で発生が活発になります。
  • 乾燥した晴天が続くと爆発的に増えるので注意が必要です。
  • 水に弱いので雨が続くと激減します。
  • 日本では春〜秋にかけて注意が必要です。
  • 雨の少ない梅雨明けに急増することが多いです。

防除方法の具体例

  • 水をかけるのは効果的です。特に葉裏に霧吹きやシャワーでの物理的除去が効果的です。
  • 天敵(ミヤコカブリダニなど)を利用する農法もあります。
  • 薬剤使用は世代交代が早いため“ローテーション散布”が基本です。ただ薬物耐性が強いので薬剤が効かなくなる(耐性化)ことも多いのでその対策も必要です。

生物的な特徴

  • メス1匹で増える(単為生殖)こともあり、一度増え始めると爆発的に増殖します。
  • 世代交代が早く、1週間ほどで成虫になり、子供を作ります。
  • クモに近い仲間なので、昆虫ではなくダニの仲間です。なので殺虫剤ではなく殺ダニ剤が必要になります。

🔗リンク

茶のカンザワハダニについて(埼玉県)