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🇱🇰ウヴァ(Uva)の紅茶の特徴
定番表現 | 実際の意味・背景 |
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メントール香(ウヴァ・フレーバー) | ハーバルな香気(シソ・ユーカリ・カンファー系)で、揮発性が高く、喉奥にスッと抜ける感覚。カテキンと精油の特定構造の組み合わせで発現すると言われています。収穫年・気候によって強弱が出ます。もっと言えば、このウヴァ・フレーバーが出るのは一部の茶園の一部のロットに限られます。 |
透明感(清涼感) | 渋みが少なく、色が澄んでいて、味に「軽さ」があるといわれています。発酵・乾燥の管理が精密で、クリアに仕上がるときに感じられます。しかし、全ロットというわけではありません。 |
スナップ(snap) | 英語圏で使われる表現で、「歯切れのよさ・音のようなキレ」という意味です。酸味・渋味が短く立ち上がり、すっと消えるイメージです。日本語でうまく訳されていませんが重要な特徴の1つです。 |
ドライで軽い収斂性 | 飲み終わりに「きゅっ」と口が締まる感覚です。高地&乾燥気候で育つ茶葉特有のタンニン構造が影響します。低地のような「重くまとわりつく渋み」ではありません。 |
🔍 実際の「幅」が出る理由
ウヴァフレーバーという言葉はよく聞きますが、実際に飲み比べると結構、味・風味ともに幅があります。いわゆる「メントール香が全く感じられない」ものも少なくありません。その理由をまとめてみました。
幅が出る要因 | 内容 |
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🔄 クォリティーシーズンの振れ幅 | 通常7〜9月がウヴァの乾燥期ですが、年によって気象条件が異なり、メントール香の出方が変わります。 |
🧪 工場ごとの製茶工程 | 乾燥温度・萎凋時間・CTCとOPの比率などによって香りと抽出の個性が大きく異なります。 |
🗻 茶園の標高と斜面 | 日照と風の当たり方によっても風味が変化します。特に「風の通り道(通称ウヴァ・ブリース)」の影響は大きく、同じ茶園でもウヴァ・フレーバーが出るエリアと出ないエリアがあります。 |
📦 輸送・保存状態 | ウヴァの香気は繊細なので、輸送中の湿度・温度・酸化で劣化しやすいです。市場で出回るときには変わっていることも十分あり得ます。 |
🍂 テイスティング観点で言うと
ウヴァらしさの出方 | テイスティングの観点 |
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強めのメントール系 | 湿布・ユーカリ・ミント・ラベンダーなどのニュアンスです。冷めるとさらに際立つことが多いです。 |
透明でクリアなボディ | 色は明るいですが赤みが強いです。タンニンが少なく、苦味よりも「短い渋みと香気」が主役です。 |
果実感のある年 | 乾燥+日照が良い年は、バラや熟れた白桃のような「陽の果実」香が乗る場合もあります。 |
🫖紅茶文脈での使い方(英語短文)
英文:Classic Uva brews bright and brisk, with a minty lift known as the “Uva flavour.”
和訳:典型的なウヴァは明るくキレがあり、いわゆる“Uvaフレーバー”と呼ばれるミント様の清涼感を示します。
英文:We serve Uva straight, or with a small splash of milk to keep its clarity.
和訳:ウヴァはストレート、または少量のミルクで明るさを生かして提供します。
英文:Its most aromatic lots often appear in late summer when the dry winds sharpen the finish.
和訳:乾いた風が後味を引き締める晩夏に、最も香り高いロットが出やすくなります。
🔗リンク
🇱🇰ウヴァ(産地)
セイロンティー(Ceylon Tea)
クオリティシーズン(Quality Season)
トーマス・リプトン(Thomas Lipton)
ハイグロウン(High Grown Tea)