ビーンズ・オン・トースト(Beans on Toast)
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概要
ビーンズ・オン・トーストはトーストにベイクドビーンズ(トマト味の煮豆・缶詰が定番)を温めてのせるだけの超簡単料理。安価・準備要らず・そこそこ栄養がそろうため、英国では典型的庶民食であり、学生食の代名詞です。
背景
20世紀に缶詰の普及とともに一般家庭へ定着。労働者階級・学生・独身男性の「手抜き飯」として定番です。朝食・軽食・夜食まで「一日中OKの“手抜き飯”」として語られる。冗談交じりに「イギリス家庭料理の最低限レベル」とされつつ、ノスタルジックな国民食でもある。
作り方(30秒版)
- パンをしっかり強めにトーストします(厚切り推奨)。
- ベイクドビーンズを小鍋で温め、少し煮詰めてとろみを出します。
- トーストに薄くバター(防水&コク)→豆をのせる。好みで黒胡椒。
※ sourdough を使うと外カリ中モチで相性抜群。
おいしくするコツ
- べちゃ防止:豆を軽く煮詰める+トーストに先バター。
- 味の締め:ウスターソースや少量のマーマイト、チリフレーク。
- 追い焼き:上にチェダーを散らし、グリルで30–60秒。
- のせ足し:目玉焼き/ポーチドエッグ、ベーコン、マッシュルームソテー、ハーブ(チャイブ)。
バリエーション
- Beans on sourdough toast:サワードウ厚切り使用。
- Cheesy beans on toast:チーズのせ。
- Full English風:ソーセージ・ベーコン・ハッシュブラウンと一皿に。
栄養の目安(缶詰200g+食パン2枚)
炭水化物+たんぱく質+食物繊維がまとまり、鉄・葉酸なども少量取れる。ビーガン対応の製品も多い(成分表示で要確認)。
紅茶との相性
強いミルクティーやビルダーズティー(Builder’s Tea)が合います。他にはブレックファストやアッサムが定番です。豆の甘いトマト味とミルク入りのタンニンと乳脂肪が意外に調和するのです。朝食・ブランチや遅めの軽食としての紅茶と一緒に楽しまれます。
言い換え・表記
「サワークラウト(Sauerkraut)」とは無関係(語感が似るが豆です)。
英語:Beans on toast, Baked beans on toast
Beans on sourdough toast はパンの種類を明示した言い方です。
🧸くまの一言
- 「学生・独身男性の味方」というステレオタイプがある一方、カフェでは「厚切りサワードウ+卵+チーズ」の洒落た一皿としても出てきます。
- 旅行者向けのホテル朝食ビュッフェでも、ホットキッチンにBaked beansが置かれていることが多いです。
- サワードウとは、小麦粉やライ麦粉と水を混ぜて作る、酵母と乳酸菌が共培養された天然のパン種(サワード種)とそのパンのことです。これを初めて聞いたとき、くまはサワークラウトのように酸っぱいパン(?)に缶詰の豆を乗せたものだと誤解してしまい、スコットランド人の友人に爆笑されたことがあります。