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通称:Codex(コーデックス)
正式名称:Codex Alimentarius(コーデックス・アリメンタリウス)=食品規格委員会
目的
食品の安全性と品質を世界共通の基準で定め、国際貿易の円滑化と消費者保護を図ることを目的としています。
起源・背景
Codex Alimentarius(コーデックス・アリメンタリウス)は、FAO(国連食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)が1963年に共同設立した「国際食品規範集」です。第二次世界大戦後の世界的な食料流通の拡大と、それに伴う食中毒・農薬・食品添加物などの健康被害の懸念を背景に、「すべての人に安全で公正な食品を」という理念のもと、国際的に整合性のある食品基準を策定・維持するために発足しました。
概要
Codexは国家間の貿易の中立的な基準であると同時に、各国の国内法(食品衛生法、表示基準、添加物規制など)のモデルにもなっており、WTO(世界貿易機関)による貿易紛争の判断基準としても使用されます。紅茶に関しては「Codex CXS 131-1981」にて品質・分類・異物基準などが規定されていますが、同様に蜂蜜、香料、食品添加物、残留農薬、表示など多数の項目で詳細な基準が存在しています。
Codexの規格制定プロセス
Codexの規格は、多数の「部会(委員会)」により審議・制定されています。代表的な委員会には以下のようなものがあります。
- CCFA(食品添加物部会):添加物の種類・使用条件を検討
- CCFH(食品衛生部会):微生物・衛生管理に関する基準を策定
- CCMAS(分析・サンプリング方法部会):理化学的検査・残留分析などの手法を標準化
- CCFL(食品表示部会):ラベル・アレルゲン表示などのルールを整備
Codex規格の制定プロセスは通常、以下の流れに従います。
- 加盟国の提案
- ドラフト作成
- 委員会での討議
- 加盟国間協議
- 採択
草案段階では広く国際的なコメントが募られ、合意形成を重視した公開的なプロセスが採られる点が特徴です。
こうした構造と制定手順によって、Codexは単なる食品規格にとどまらず、「科学的根拠と国際協調に基づく食のインフラ」としての機能を担っているのです。
関連項目(Codex内の規格の一部)
Codex CXS 12-1981
Codex CXS 192-1995
Codex CXS 12-1981 Annex
Codex CXS 12-1981 Rev.
Codex CXS 12-1981