Codex CAC/RCP 42(スパイス及び乾燥芳香植物の衛生規範)

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定義

Codex が定めた スパイス・乾燥ハーブ類の衛生規範です。採取・乾燥・加工・流通にわたる微生物リスク(特に サルモネラ)を管理するための実践要件を示しています。紅茶やハーブティー原料(乾燥葉、花、果実片)はしばしばこの範疇に含まれます。


位置づけ

  • CXC 1(食品衛生の一般原則)を基盤とし、CXC 75(低水分食品)と補完関係にあります。
  • 香辛料・乾燥ハーブを想定した具体コードとして、供給者審査・殺菌処理・環境衛生の基準を与えています。

対象(紅茶との関わり)

  • スパイスティー(チャイなど)に用いる乾燥スパイス(シナモン、カルダモン、クローブ等)。
  • ハーブティー素材(カモミール、ペパーミント、ローズヒップ等乾燥ハーブ)。
  • フレーバードティー原料(柑橘皮や乾燥果実片)。

いずれも 乾燥植物性素材として CAC/RCP 42 の適用対象になります。


コア要求(実務上の柱)

1.原料の採取と選別

  • 畑・採取現場での異物混入防止。
  • 異常原料(カビ、変質)の除外。

2.乾燥工程

  • 衛生的な乾燥設備/場所の確保。
  • 地面直置き乾燥の回避。

3.殺菌処理/加工

  • 蒸気・乾熱・放射線などによる 微生物負荷低減
  • サルモネラ陰性を合理的に保証できるプロセス設計。

4.施設・設備の衛生

  • 交差汚染を防ぐゾーニング。
  • 水の使用は最小限、乾式清掃を基本に。

5.包装・保管・流通

  • 防湿性包装。
  • 保管庫の清潔維持と温湿度管理。
  • トレーサビリティ確保。

茶関連への適用ヒント

  • ブレンド工場でスパイスやハーブを扱う際は 茶葉エリアと分離し、サルモネラ・異物の混入を防ぐことが必要です。
  • 供給者監査に「CAC/RCP 42 準拠の衛生管理」を明記すると、国際取引で説得力が増します。
  • 香料添加だけでなく乾燥果実片やスパイスを使うフレーバードティーは、本規範の遵守が求められます。

関連Codexとの関係

  • CXC 1(一般原則):基盤。
  • CXC 75(低水分食品):乾燥製品共通のリスク管理強化。
  • CXS 193(汚染物質規格):化学的リスク管理の別軸。
  • GL 66(香料ガイドライン):香料使用時の併読対象。

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