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Codex CXS 192-1995は一般汚染物質・毒素基準です。
目的
食品に含まれる残留農薬、重金属、マイコトキシンなどの汚染物質・自然毒の最大許容基準(MRLs)を定め、消費者の健康を保護する。
起源・背景
1995年に採択。旧称:Codex STAN 192-1995 とも表記されます。農薬使用・環境汚染・貯蔵中のカビ毒など、食品中の“非意図的な有害成分”が国際問題化する中で、安全基準の国際的整合が必要とされました。特に、輸入食品における基準の不一致が貿易障壁となり得る状況への対応として整備されたのです。
主な内容構成
- 農薬、重金属、マイコトキシン、環境汚染物質の分類
- 食品ごとの最大残留許容量(MRLs)設定(例:茶葉、穀物、果実)
- 分析方法・サンプリング条件の規定(CCMASとの連携)
運用上の意義
- 加工食品のみならず「原料段階」における規制指標として重要
- WTO SPS協定(衛生植物検疫措置)における国際的基準点
- 茶・コーヒー・ハーブ類など乾燥素材の規格化で重要な参照資料
備考
Codex CXS 12-1981と対を成す規格であり、「食品に意図して加えるもの」と「意図せず混入するもの」の両面から安全性をカバーしています。
「意図せず」と「意図して」
「意図して加える(添加物)」は処方上・製造設計上、明確に添加される物質というのが表面的な定義です。しかし、現場感覚では、「入れざるを得なかった」という現場判断や、「業界慣習」の積み重ねで思考停止して添加を続けている例も多いです。
「意図せず混入する(汚染物質)」は、原料や工程中に偶発的・環境的に混入する成分というのが表面的な定義です。しかし「わかってて対策しなかった」は本当に“意図せず”なのか?というジレンマが現場責任者などを中心にして常にあるのです。