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🔹 概要
ISO 1576:1988 は、紅茶やその他の食品における総灰分中の水溶性成分と非水溶性成分をそれぞれ分離・測定するための国際規格です。
この規格は、より詳細な無機成分の評価や、不溶性異物の検出を目的とした分析に使用されます。
🔹 技術的内容(概要)
- 総灰分(ISO 1575に準拠)をまず測定
- 灰分を蒸留水で抽出処理し、水溶性部分を溶出
- 残った非水溶性灰分と差分から水溶性灰分量を算出
🔹 紅茶との関係
- 紅茶の灰分のうち、水に溶けやすい成分(ミネラルや可溶性塩類)と、溶けにくい不溶性成分(砂、土、異物など)を区別できます。
- 異物混入・偽装の検出において重要な指標となる場合があります。
- 総合的な品質分析の中で、ISO 1575と併用されることが多いです。
🔹 関連規格
- ISO 1575: 総灰分の測定法
- ISO 1577: 酸可溶性灰分(より特定の成分を対象とする)
- ISO 14502-1: ポリフェノールなど可溶性有機成分の分析(補完的な視点)
🧸 くまのひとこと
お茶の葉っぱを燃やして出てきた「灰」。
それをさらに水で洗い分ける──そこまでやるかと思うかもしれませんが、「水に溶ける灰」と「溶けない灰」の違いが、品質や異物の手がかりになるのです。
地味だけど、大事な仕事。お茶の研究って、ほんとうに奥が深い。