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🔹 概要
ISO 1578:1975 は、食品に含まれる灰分中のうち、アルカリ溶液(水酸化ナトリウム)に可溶な成分の量を測定するための国際規格です。
この規格は、アルカリ可溶性無機成分(例:リン酸塩、可溶性シリカ)の量を調べることで、灰分の性質をより詳細に把握することを目的としています。
🔹 技術的内容(概要)
- 総灰分(ISO 1575)を取得
- アルカリ溶液(通常はNaOH)で抽出処理
- 可溶成分を溶出・濾過し、不溶残渣の重量差から可溶量を算出
🔹 紅茶との関係
- 通常の紅茶分析では使用頻度は低いが、精密品質分析や研究目的で適用されることがある
- 無機質のうち、可溶性・不溶性の区別を通じて、原材料の均質性や製造工程の安定性を評価可能
- 他の灰分規格と合わせて使用されることで、総合的な無機成分マッピングが可能になる
🔹 関連規格
- ISO 1575: 総灰分(前提)
- ISO 1576: 水溶性/非水溶性灰分との比較で相対位置が明確に
- ISO 1577: 酸可溶性灰分との使い分けで異物評価の精度向上
🧸 くまのひとこと
アルカリで溶ける灰──ちょっと不思議な響きですね。
でも実は、お茶の成分の“隠れたミネラル”たちを見つけるには、こんな方法もあるんです。
全体を燃やし、水で洗い、酸で溶かし、それでも残るもの。
最後にアルカリで溶かしてようやく分かる、お茶の“灰の履歴書”みたいなものかもしれません。