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JECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)
目的
食品添加物、汚染物質、動物用医薬品の残留物質などの評価を通じて、国際的に調和の取れた食品安全基準を策定・支援することを目的としています。
起源・背景
JECFA(Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives)は、1956年にFAO(国際連合食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)により共同で設置されました。世界的な食品の工業化・流通の拡大とともに、添加物・汚染物質などの健康影響に対する科学的評価の必要性が高まり、Codex規格の技術的根拠を提供する役割として設立されました。
主な活動内容
- 食品添加物・香料・汚染物質・動物用薬剤等の安全性評価
- ADI(許容一日摂取量)の設定、急性参照用量(ARfD)の決定
- 毒性データの収集・分析、ヒトへのリスク推定
- Codex規格(CXS 12-1981、CXS 192-1995、Annex等)の策定支援
運用上の意義
- Codex委員会が採用する「科学的評価の出発点」として不可欠。
- 各国の食品添加物制度や香料認可制度において、JECFAの評価結果が輸入可否やラベル規制に直結。
- フレーバー製品(紅茶・清涼飲料等)における香料成分の国際的信頼性を裏付ける。
備考
JECFAの評価結果は、WHO/FAOの公式データベースに公開され、各国の食品行政機関や事業者が自由に参照可能です。特に香料・ハーブ類など「複合性が高く使用実態が多様な物質群」において、評価の有無・詳細が製品開発や輸出可否を左右することがあります。