ティーセット

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概略

紅茶の提供に使用されるカップ・ソーサー・ティーポット・シュガーボウル・クリーマーなどの一式のことです。18〜19世紀のイギリスでは、家庭の文化資本を示す象徴的アイテムとなっていました。


詳解

ティーセットは実用品であると同時に、「家の格式」や「趣味」を可視化する文化的ディスプレイでした。

陶磁器産業の発展(ウェッジウッド、スポード、ロイヤルドルトンなど)とともに、ティーセットは階級上昇の象徴、贈答品、嫁入り道具、サロンの演出道具として普及しました。

1客の紅茶を飲むだけなら茶碗があればよいはずですが「セット」という形が成立したのは 紅茶が「もてなしの道具」として社会的に機能したためです。

そのためティーセットは「紅茶の歴史」だけでなく「家庭史」「工芸史」「産業史」にまたがる語です。


背景

  • 陶磁器産業の発展と紅茶文化
  • 上流/中産階級の家庭像
  • アフタヌーンティーの演出要素

🫖紅茶文脈での使い方(英和例文)

英文: A fine tea set signaled refinement and hospitality in Victorian society.

和訳: 上質なティーセットは、ヴィクトリア社会において洗練と客人へのもてなしを示しました。

英文: Tea sets were often inherited, becoming a form of family identity across generations.

和訳: ティーセットはしばしば受け継がれ、家の象徴として世代をこえて存続しました。


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