萎凋(Withering)
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概要
萎凋(withering)は、揉捻を行いやすくするために生葉の水分を平均的に減らし(目安:全体重量を約60–65%まで)、同時に青臭の低減と香り前駆体の整備を進める工程です。
・同義/別表記:しおれ/ウィザリング
目的/機能
①可塑性付与(揉みやすくする)
②含水率低下
③香り前駆体の生成・青臭の低減。
範囲/定義境界
生葉の水分は概ね約75–80%。萎凋で全重量を60–65%程度まで落とす(=元の水分の約半分を除く計算)。
方法
- 自然萎凋:網や麻布の棚に15–20時間陰干し。
- 人工萎凋(槽式):萎凋槽に葉を入れ、温風で8–10時間。温度・風量・層厚で制御。
- 終点の見きわめ:葉が柔らかい/握って弾力が乏しく指痕が残る/青臭が抜ける。不足するとグラッシー(青臭)・ボディ不足に。
類似/対比
緑茶の殺青は酸化そのものを止める高温処理で、目的・タイミングが異なる。
歴史的背景
伝統的な自然萎凋から、植民地期〜近代に槽式・温風制御が普及し再現性が向上。
🫖紅茶文脈での使い方(英語短文)
英文: Withering reduces leaf moisture and prepares the leaf for rolling.
和訳: <strong data-start="859" data-end="865">萎凋</strong>は葉の水分を減らし、<strong data-start="875" data-end="884">揉捻の準備</strong>を整えます。
英文: Insufficient wither leaves grassy notes and weak body in the cup.
和訳: <strong data-start="973" data-end="981">萎凋不足</strong>だと、<strong data-start="984" data-end="990">青臭</strong>や<strong data-start="991" data-end="1000">ボディ不足</strong>が出やすくなります。
英文: Most factories use trough withering with controlled warm air.
和訳: 多くの工場は<strong data-start="1095" data-end="1107">萎凋槽の温風管理</strong>を採用しています。
萎凋槽
