萎凋

萎凋(いちょう / Withering)は、次の揉む工程で作業をやりやすくするために、生葉に含まれている水分の約半分を平均的に取り除く作業です。生葉の総重量の約77%は水分(残り約23%は固形分)ですから、生葉の総重量は60~65%に減少します。

従来は、生葉を網や麻布でできた萎凋棚に広げて、15~20時間、日陰干しにする自然萎凋でした。しかし今ではほとんどの場合、萎凋槽という大きな容器の中に生葉を入れて8~10時間、大量の温風を送って水分を取り除く人工萎凋が主流になっています。

萎凋の程度は、茶葉の感触や香り、色合いによって判断されます。具体的には、茶葉が柔らかくなり、握ると弾力がなく、指の痕が残る状態が目安です。

萎凋の程度が不十分だと、茶葉の青臭さが残り、紅茶の浸出液が薄く、コクや渋味が足りなくなると言われています。

萎凋槽
萎凋槽
Withering tea