AHMAD TEA

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AHMAD TEAについて

Ahmad Tea (アーマッド・ティー)は、イギリスChandler’s Ford, Hampshire(ハンプシャー州チャンドラーズ・フォード)に本社を置くTea Brand (ティーブランド)です。紅茶や緑茶、フレーバーティーやハーブティーなどを含むさまざまなティーバッグやギフトの販売を主力としています。

また、Ahmad Teaは、お茶業界のサプライチェーン・マネジメントにおける様々な課題に向けて永続的・持続可能な方法で取り組むために、お茶系企業によって設立された非営利団体Ethical Tea Partnership(エシカル・ティー・パートナーシップ)に加盟しています。

現在、Ahmad Teaは6大陸・80カ国以上もの国々で広く販売されており、一部のレストランやホテル、専門店やチェーン店などで販売されています。Ahmad Teaの売り上げは世界中のお茶愛好家に1日3,000万杯以上のお茶を届けている計算になります。

このように売り上げなどで言えばかなりの大手なのですが、一貫して家族経営を貫いています。Ahmad Teaは世界中の最高級の茶園とのみ取引しており、茶農家をAhmad Teaファミリーと見なしているそうです。最初の種から最初の一口まで、Ahmad Teaはお茶を作る人々を団結させ、すべての人にとってより明るい未来を築く方法を模索しているとのことです。

理念と会長の言葉

「高品質な紅茶をもっと手軽に飲んでほしい」という創業者の想いから、「高品質・良心価格」を基本理念としているそうです。

またRahim会長の言葉である

「自分が家で飲みたいと思う紅茶しか販売しない」

というものも私たち紅茶愛好家にとって安心感を抱かせてくれるのではないでしょうか。

Ahmad Teaの歴史

1980年代

Ahmad Teaは1986年、Rahim Afshar (ラヒーム・アフシャー)氏と彼の兄弟によって創業されました。会社の名前は彼らの父で1950年代に紅茶事業を開始したAhmad Afshar (アーマッド・アフシャー)氏の名前からとられました。

1986年当時は輸入会社として運営されていましたが、Southampton’s London Road (サウサンプトンのロンドン ロード)にある家族経営の「Kabir Tea Shop (カビール ティー ショップ)」の上の小さなオフィスで営業していました。

1987年に高級ギフト市場をターゲットにしたAhmad Tea初の紅茶のブレンドが発売され、イングランド南部とロンドンの地元小売店で販売されました。

売り上げは順調に伸びてゆき、1989年にAhmad TeaはChandler’s Ford, Hampshire(ハンプシャー州チャンドラーズ フォード)の広い店舗に移転しました。そして同年スペインのデパートチェーンEl Corte Ingles (エル コルテ イングレス)と最初の大手小売提携を締結しました。

1990年代

1992年に海外でのさらなる成長を加速するために旧ソ連市場に参入し、ロシア、カザフスタン、ウクライナへと進出していきました。

1996年にスリランカのコロンボに事務所を新設し、そこではスリランカの梱包工場からの品質管理を中心に行っています。

1998年経済回復と東ヨーロッパでの成功により、Ahmad Teaの事業は大きくなりました。同年ウクライナ北東部の都市ハルキウに初の海外製造工場を建設しました。

1999年には商品のラインナップに緑茶も加わりました。

2000年代

2000年には、Ahmad Tea はロシア、ウクライナ、中東でトップ5に入る大手Tea Brandの1つになりました。これは、William Manning (ウィリアム マニング)氏が率いる紅茶テイスティング部門による一流の品質管理によって実現されているそうです。

2003年にはイギリスの紅茶ギフト市場の過半数のシェアを獲得し、世界68カ国で販売されるようになりました。

2010年代

2010年Chandler’s Ford, Hampshireに本社を移転しました。本社には紅茶の試飲室やお茶の博物館が併設されていて観光客などを受け入れています。

2012年に最新鋭の加工・輸出工場がアラブ首長国連邦に新設されました。同年、Ahmad TeaはU Support Charity (Uサポート・チャリティー)とのパートナーシップのもと、ハンプシャー州にあるブランド・ティールーム「チャリティーズ」に紅茶を寄贈し、その収益を障害児支援に充てる取り組みを行ないました。

2013年には、Ahmad Tea社のイギリス国内での自発的なチャリティー活動やロシア・ウクライナ・マリ・スリランカでの孤児院への支援活動が表彰されthe ethical investor of the year award(エシカル・インベスター・オブ・ザ・イヤー・アワード/倫理的投資家オブザイヤー賞)を受賞しました。

2019年、Ahmad Teaはイギリスの高級食品組合であるGuild of Fine Food (ザ・ギルド・オブ・ファインフード)が開催する食品の国際大会であるGreat Taste Awards (グレート・テイスト・アワード)の22回目の受賞(初回は2015年)をしました。

家にあるAhmad Tea

AHMAD TEA Ceylon

Ahmadによれば、スリランカの高地で栽培されたすっきりした味わいの茶葉をブレンドしたリーフティーで、フレッシュな渋みとほのかな甘み、青葉のような香りが残る優雅な味わいだそうです。

くまは軽い渋みはあるものの、あっさりした味で飲みやすく、その上でちょっと個性的な風味を感じています。水色は澄んだ赤褐色です。お湯を注いで3分くらいがちょうど良いかな、と思っています。個人的にはストレートで頂くのが好きですが、ミルクティーが好きな人に言わせると、この紅茶は「ミルクティーでも香りがきちんとするのであうと思う」とのことでした。ただ、ミルクティーにする場合はお湯を入れて3分半ほどがちょうど良いような気がしています。

AHMAD TEA Ceylon

Ahmad Darjeeling

Ahmad Teaの日本総代理店の富永貿易さんによれば、インド高地ダージリン地方の厳選された上質な茶葉で、クオリティーシーズンの茶葉を使用した繊細で香り高い味わいのブレンドだそうです。渋みとコクのバランスのとれた茶葉に、さわやかなベルガモットの香りを隠し味につけているとのことです。やわらかな香りと、ほのかな香ばしさを含んだ甘い後味とのことです。

くまとしては、一言で言えば「かなりあっさりしたDarjeeling」となります。非常に飲みやすいです。これはどの紅茶にも言えることではありますが、冷めたり、ちょっとお湯を注いでから長く待ってしまうと渋みがしっかり出ます。淹れる時間は3分くらいがちょうど良いように思います。

他のTea BrandのDarjeelingと比べると、ちょっと薄めだと思います。もし濃く出したい時は時間を長くするのではなく(味が落ちます!)、茶葉を大目にするのが良いと思います。ミルクティーでもレモンティーでも美味しいです。でもくまはストレートが一番美味しいと思います。

Ahmad Darjeeling
Ahmad Darjeeling (新しいデザインの缶)

Ahmad English Afternoon

Ahmadによれば、English Afternoon (イングリッシュ アフタヌーン)は、ベルガモットの優しい香りがする、ブラック ティーです。こういうとEarl Greyのようですが、実は濃厚なEnglish Breakfast (イングリッシュ ブレックファスト)とEarl Greyの中間を意識したブレンドなのだそうです。厳選されたインド、セイロン、ケニアのお茶をブレンドしたもので、ダージリンのマスカットの香りと、アッサムやケニアの濃厚なお茶のコクとベルガモットの味が特徴とのことです。

一時期、店頭や通販サイト(日本、イギリス両方)でも見かけなかったので生産終了したのかと思っていましたが、ティーバッグで復活したようです。またリーフティーもKew GardenシリーズのGarden Afternoonが基本的なブレンドは同じなのではないかと思っています。

実際に淹れてみると穏やかで深みのある香りがします。水色は濃いめで深めの赤茶色です。味の雰囲気はたしかにEarl Greyに似ています。くまは断然ストレートで頂きます。もっと言えば、これは絶対にストレートティーで楽しむべきだとくまは確信しています。やはりミルクを入れると香りが抑えられてしまうのと、後味の特徴がなくなってしまうからです。以下に2種類の容器を載せておきます。

Ahmad English Afternoon
Ahmad English Afternoon

English Breakfast

Ahmadによれば、モルトの風味豊かなインド産Assamと、さわやかなCeylon、鮮やかなケニア産のお茶をバランスよく組み合わせたブレンドで、Second flush Assam (セカンド・フラッシュ・アッサム/品質のピーク時に摘み取った葉) を多く使用し、豊かな風味と黄金色を醸し出しているとのことです。

くまはミルクティーがあまり得意ではない (日本の牛乳はヨーロッパと殺菌方法が違い、臭みが出ていて美味しくないものがほとんどだからです。そうでないものもありますが、そうした牛乳はべらぼうに高いのが普通なので馬鹿らしくて手を出しません)のですが、この紅茶はしっかりとしたコクと甘み、力強い味わいで、ミルクティーにするとさらにコクが増し、しっかりとした味になるように感じます。くまはストレートが好きなのでそれにちょうど良い時間 (熱湯を入れて大体3分)で飲みますが、ミルクをたっぷり入れるミルクティー派の人は4~5分待っても良いかもしれません。水色はかなり濃いめです。ただ、素直な感想を行ってしまえば、この紅茶はストレートで飲んでもあまり美味しいとは感じませんでした。やはりミルクティーにするのが前提のブレンドなのだと思います。ミルクティー好きの人にはたぶんお勧めです。

English Breakfast

Ahmad English tea No1

Ahmadによれば、English tea No1 (イングリッシュ ティー No.1)はスリランカの最高の茶園があるスリランカ中央部の丘陵地帯で採れた高地産のセイロンをふんだんに使用しているそうです。その上でティーマスターがCeylon、ケニア、Assamの茶葉をバランスよく配合され、さらに特製の柑橘系ベルガモット風味が加えられているそうです。

くまは当然ストレートで頂きます。ベルガモットのかすかな香りが効いて明るく穏やかな感じの香りになっていると感じました。水色は濃い目の茶色です。くまは熱湯を入れて3分くらいで飲むのですが、見た目は結構濃く出ます。かなり厚みのある味なのですがすっきり飲めて美味しいです。甘みは感じません。

この紅茶をミルクティーで飲むという人の話を聞くと「コクがあるのに爽やかなミルクティー」に仕上がるそうです。そもそも牛乳自体が苦手なくまにはよくわかりませんが、数人に試してもらって同じようなことを言っていたので間違いはないと思います。

English tea No1

Ahmad Kew Garden Afternoon

イギリス王立植物園「Kew(キュー)」とのコラボ商品で、特別にデザインされた限定デザインパッケージです。ボタニカルをコンセプトとした高級感のあるパッケージには、正面と蓋にキューガーデンのロゴがあしらわれています。コラボレーションによる収益の一部は、同園が実施している様々な自然保護活動に役立てられるそうです。

紅茶の茶葉にベルガモット香料を加えたブレンドです。English Afternoonの所にも書きましたが同じブレンドではないかと思っています(もし「違うよ」とわかった方がいらっしゃったらぜひ教えてください)。

味と香りは文句無く美味しいです。これは絶対にストレートティーで楽しむべきだとくまは確信しています。

Kew Garden Afternoon