ブラックプディング(Black Pudding)
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概要
ブラックプディングは、豚の血・脂・オートミール・タマネギ・スパイスなどを混ぜて腸詰めにしたソーセージ(ブラッドソーセージ)です。加熱すると独特の濃厚な風味とねっとりとした食感があり、栄養価も高い食品とされています。
地域性と社会的背景
北部の味
イングランド北部(ランカシャー、ヨークシャー)やスコットランドで特に人気があり、地域のマーケットや精肉店では定番の商品です。
労働者階級の食べ物
高タンパク・高エネルギーで安価に作れるため、鉱夫や工場労働者の朝食の定番でした。
上流階級の忌避感
「血を食べる」という発想から、しばしば上流階級では敬遠されました。現代でも「苦手」という人は少なくありません。
食文化における位置づけ
- Full breakfast(フルブレックファスト)の定番構成要素です。
 - 単独で焼いたり揚げたりして供されるほか、スープやシチューに入れる地方料理もあります。
 
紅茶との関係
脂と鉄分を多く含むため、さっぱりとさせてくれる紅茶との相性が良いとされます。特に、濃く淹れた ビルダーズ・ティー(Builder’s Tea) との組み合わせは定番です。
🧸くまの一言
スペインの「モルシージャ」、フランスの「ブーダン・ノワール」など、ヨーロッパ各地に類似の血のソーセージがあります。ブラックプディングはその英国版といえます。世界的に見れば「血を食べる文化」は珍しくなく、むしろ英国の上流階級が忌避したのは例外的です。
現在では高級食材として再評価され、レストランで前菜やグルメ料理に使われることもあります。
でも、正直に言うとくまは苦手です。くまはたいてい好き嫌いはないのですけど、食感がレバーに似ていて、そこがダメでした。逆にレバーが好きな人はぜひ試してみる価値がある食べ物だと思います。