大黒屋光太夫
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人物
大黒屋光太夫(1751-1828)は江戸時代後期の廻船の船頭です。伊勢国・白子港を拠点に航海していましたが、1782年の航海で遭難・漂流し、アリューシャン列島アムチトカ島に漂着したことで知られています。
歴史的背景
漂流後にロシア側の保護を受けて本土へ移送され、サンクトペテルブルクに到達します。1791年11月1日に女帝エカチェリーナ2世へ拝謁して帰国許可を嘆願し、1792年に根室へ帰着しました(漂流から約9年半)。
紅茶との関わり
ペテルブルクを離れる直前の1791年11月1日のエカチェリーナ2世への謁見時(1791年)に欧風の紅茶が供されたと伝えられ、「日本人で初めて本格的な紅茶を飲んだ人物」とされる。緑茶中心だった日本の茶文化における、紅茶との最初期接触事例として重要です。
現代において
光太夫の経験は、日露/日欧の文化交流史と日本の紅茶受容史を語る上での基礎知識(必要条件)です。漂流記・外交記録・ロシア側史料など、多面的な一次情報に基づく検討対象となっています。
紅茶の日
なお、日本紅茶協会はこの出来事にちなみ、11月1日を「紅茶の日」として1983年に制定しています。
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