風味

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概要

風味(retronasal aroma / flavour)は、口腔内から鼻腔へ抜ける経路で感じるにおいのことです。これをレトロネーザルといいます(Gordon M. Shepherd (ゴードン・M・シェファード)博士の定義)。しばしば味(甘酸苦塩旨)や口腔触覚と統合され、「風味」として知覚されます。簡単に言えば口から感じるにおいのことです。

・同義/別表記:レトロネーザルアロマ/後鼻香

レトロネーザルの説明です。口の中に入った飲み物や食べ物のにおいが鼻のほうに回って鼻の奥の上のほうにあるにおいを感じる部分(受容体といいます)にくっつきます。するとその刺激を受容体が脳に伝えて、においを感じることができるのです。この口から感じるにおいのことをレトロネーザルといいます。
レトロネーザル

紅茶実務

すする→飲み込む→余韻の過程で表れる香りのことです。蜂蜜・マスカテル・モルティ等はこの領域で感じやすいものです。


用語注意

英語の flavour は「風味」全体(レトロネーザル+味+触覚)を指します。食品用香料の“flavour(フレーバー)”とは別概念です。


🫖紅茶文脈での使い方(英語短文)

英文: The retronasal aroma brings honey and muscat notes after swallowing.

和訳: 嚥下後のレトロネーザルで蜂蜜やマスカテルが立ちます。

英文: Milk shifts the flavour balance toward cocoa-like retronasal sweetness.

和訳: ミルクで風味のバランスがココア様の後鼻甘香に寄ります。


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