ロイヤルミルクティー
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🗾 日本での「ロイヤルミルクティー」
「ロイヤルミルクティー」は 日本独自の造語 で、1980年代頃から喫茶店やカフェのメニューを中心に広がりました。
紅茶をお湯で抽出するのではなく、茶葉を水と牛乳で煮出す方式が特徴です。
- 茶葉:アッサムやセイロンのローグロウンなど、コクと濃さが出やすい茶葉を用いることが多いです。
- 提供スタイル:カフェでは「砂糖を加えて甘く仕上げる」のが定番です。なので無糖で飲みたい場合は注文時に注意が必要です。
- 「ロイヤル」の意味:英国王室と直接の関係はなく、日本語における「贅沢・高級感」を演出するマーケティング用語です。
📜 歴史と背景
名称の先例
1960年代にリプトンがマーケティング用語として「ロイヤルミルクティー」を使用していた例があります。
スタイルの確立
現在一般に知られる「煮出し式ロイヤルミルクティー」は、1983年創業の大阪・ロンドンティールームが開発・提供したのが始まりとされています。
このため、
- 名称の起源 → リプトン(1960年代)
- スタイルの起源 → ロンドンティールーム(1980年代)
と整理するのが妥当です。
普及要因
- 喫茶店メニューにおける「特別感」が演出されました。
- 商品名(ティーバッグや粉末飲料)に「ロイヤル」を冠することで「贅沢」「本格感」をアピールするのにも使われました。
- 若年層や女性を中心に「甘く濃厚な紅茶」として人気が広まりました。
🫖飲み方の特徴
通常の「イギリス式ミルクティー」
お湯で紅茶を淹れた後にミルクを加える。
「ロイヤルミルクティー」
- 茶葉を最初から牛乳と水で煮出すため、より濃厚でクリーミーです。
- 茶葉の風味とミルクの甘味が一体化します。
✅ 英語での伝え方(会話例)
英文: This is a Japanese-style milk tea. The tea leaves are simmered with milk and water together.
和訳: これは日本式のミルクティーで、茶葉を牛乳と水で一緒に煮出しています。
英文: Unlike British milk tea, this version is brewed, not steeped.
和訳: イギリス式のミルクティーとは違い、このスタイルは抽出ではなく煮出しです。
🐻くまの一言
「ロイヤル」と聞くと英国式と思いがちですが、実は日本のカフェ文化が生んだ独自の言葉です。英国人に “Royal Milk Tea” と言っても伝わらないので、説明するときは「Japanese-style milk tea」 と言い換えるのが正解です。
正直に言えば、くまはあまり好きではありません(笑)。
煮出し式は確かに「濃厚」「贅沢」とされますが、実際には 牛乳が長時間ぐつぐつ煮る(長時間加熱する)ことで変質してしまい独特の風味や臭いが出るからです。のため、カフェではシナモンやスパイスを加えて風味を整える例も多いようです。くまも大量のシナモンなどを加えないと飲めないです。
好きな人には「コクがあって甘やか」と映る一方、苦手な人には「重たい」「ミルク臭が強い」と感じられがちです。とはいえ、こうした「好き嫌いが分かれる飲み方」もまた紅茶文化の一部であり、日本独自の発展形として記録しておく価値があると思います。