🇨🇳Lapsang Souchong

Lapsang Souchong(ラプサンスーチョン /正山小種)は紅茶の茶葉を松葉で燻して着香したフレーバーティーの一種で、癖のある非常に強い燻香が特徴です。煙茶、 烟茶とも書かれます。スモーキーな香味が特徴で、欧米では好みが分かれますが熱烈なファンも多いようです。産地は中国福建省武夷山市周辺の一部で、正山あるいは立山というのは武夷山の俗称です。現地では半発酵茶の岩茶類と区別して、単に紅茶とも呼ばれます。

くまはこれを紅葉茶と分類しています。

古くからイギリスをはじめ、欧米に多くのファンをもつ伝統的な銘柄です。独特の強い香りは、一度味わうと癖になる味わいだと言われています。

🗾日本では

強烈な燻香が日本人の嗜好には合わないとされることが多く、一般的な茶葉の選択肢にはなりにくいです。ただし、個性的な紅茶を求める層には根強い人気があります。

🧸くまの意見では……

くまが飲んでみた感じでは、一煎目より二煎目の方が香りが強くなるし、味も苦みとえぐみが取れておいしくなりました。洗茶が必要と言われることがあるのも納得です。

でも、これって紅茶といわれると極めて疑問があります。中国紅茶というより、スモーキーな香りが特徴の中国茶という方が正確なのではないかと思いました。

あと、もう一つ紅茶とは違うと思ったのが、飲み終わったあとに口が渇くのです。これは中国茶には時々あるけど、紅茶にはない後味(?)なのですよね。

さてこうした飲用感を元に分析していきます。そもそもこのお茶は発酵(酸化)工程を経た完全発酵茶であるため、中国茶の分類で言えば製法としては「紅茶(Black Tea)」でこれは英語で言う black tea に一致します。

でも香りと飲んだ感じで言えば、松の木で燻製することで付与されるスモーキー香が、他の紅茶とはまったく異質です。むしろプーアル茶や燻製烏龍茶などに近い「飲用文化」があり、嗜好もニッチだと思います。特に一煎目より二煎目の方が香りが立つという点も、中国茶的な特徴(茶葉の開き・抽出の変化)を示しています。

他の中国紅茶(キームン、金駿眉など)とも違い、煙香の占める比率が極端に高いとも思います。紅茶の味わい(タンニン、ボディ感、甘み)よりも、「香気体験」に重心があるのは間違いないでしょう。

「苦味とえぐみがとれる二煎目が美味」という評価も、複数煎を前提とした中国茶の文脈に近いです。これらから、味わいと風味構造も「中国茶寄り」といえるでしょう。

つまり、ラプサンスーチョンは“紅茶の技法を用いて作られた、中国茶文化圏のスモークティー”と呼ぶのが最も正確だと思います。

✅ 一般的な英語表現

「Lapsang Souchong」

Lapsang Souchong has a distinctive smoky flavor that’s truly unique.

武夷山市
武夷山市