ティーバッグ素材と環境対応

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📝 概要

ティーバッグ素材と環境対応が大きな課題となっています。紅茶の紅茶のティーバッグ素材は、20世紀後半以降にナイロン・ポリエステルなどの合成繊維が一般化しましたが、21世紀に入り環境意識の高まりとともに、生分解性フィルター(主にPLA=ポリ乳酸など)が注目されるようになりました。


🌍 1. 欧州先進、アジア後進

特にヨーロッパでは、「ナノプラスチック問題」や「海洋汚染への配慮」から、ティーバッグに生分解素材を求める動きが活発です。多くのブランドがPLA製フィルターに切り替えており、販売上も強い訴求力を持っています。ちなみにマイクロプラスチックは5mm~1μmのプラスチック粒子のことです。ナノプラスチックはさらに小さい1μm~1nmの微細なプラスチック粒子のことです。

マイクロプラスチックとナノプラスチック
マイクロプラスチックとナノプラスチック

🧪 2. 日本が開発、しかし国内では売れない

皮肉なことに、こうした素材の多くは日本の化学技術によって開発されました。にもかかわらず、日本国内ではコスト重視のため導入が進まず、開発担当者がヨーロッパに単身赴任して営業活動を行っているという例もあります。


🚨 3. ティーバッグ素材日本の構造的遅れ

  • コスト最優先主義
  • 環境対応の消費者意識の低さ
  • 大量流通との折り合いを重視する商慣習

これらの要因から、日本はティーバッグ素材に関して「事実上の後進国」と評される状況にあります。


🧬 4. ナノプラスチックの危険性

ナノプラスチックは単なる海洋汚染の問題にとどまりません。マウス実験では、口から摂取されたナノプラスチックが約20分で脳血液関門を通過し、脳に到達することが示されています。これは、人間の健康へのリスクを直接的に示唆するものであり、単なる「海をきれいに」というレベルの問題ではないのです。企業も消費者も、この事実に基づいた選択と行動が求められています。


💡 5. 応援すべき企業とその可能性

一部の先進企業(例:PLAティーバッグを全面採用するブランドなど)は、世界的なサステナビリティトレンドの中で評価されています。日本国内でも、環境性能をブランド価値と結びつける動きが出てきています。

🌟 “環境への感受性も、紅茶文化の成熟を映す鏡である。”


🧸くまはどうしている?

くまは基本的にティーバッグを使いません
どうしてもティーバッグでしか手に入らない紅茶の場合は、ティーバッグから茶葉を出しポットで淹れています

科学的にきちんとした、リアルなデータをたくさん見てきたくまは「正しく恐れる」ことを大切にしています。

ただ、それは「使うな!」ということではなくて、「ちゃんと知って選ぶ」という姿勢を大事にして欲しいからです。


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