火香

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定義

読み方は「ひか」もしくは「ひこう」ともよみます。火入れ(最終段の加熱)で付与・引き出される、香ばしさ・ナッツ様・パン様などの香りの総称のことです。生葉由来の青さを整え、コク・甘香を演出します。


背景・しくみ

乾燥熱風や直火・遠赤等で水分・青臭の揮散を促し、香気成分の生成・再配列が進みます。

  • 軽い火:青みを残しつつ透明感。
  • 強い火:香ばしさ・甘い香、保存安定が高くなります。過度だと焦げ・煙臭になってしまいます。

実務ポイント

同じ原料でも火加減でキャラクターが一変します。低温長めはしっとり甘香、高温短めはキレのある香ばしさになるなどです。

目的

①青さのマスキング
②保存性
③ブランドの「香りの記憶」づくり。

スモーク臭は火入れの煙混入や劣化で出る別物です。火香と区別して評価しなければいけません。


テイスティング

高めの湯(80–90°C)で短時間淹れると火香が立ちやすいです。

口中で温度が上がる後半ほど焙り香→甘香へ遷移を感じやすいです。

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