case hardened

  • 読み:ケースハードン
  • 主訳:表面硬化処理
  • ISO準拠

🗂️ Term: case hardened
🏷️ 日本語訳(原義): ケース硬化(表面硬化)
🔸ISO 6078文脈による和訳:外側は完全に乾燥しているが、内部に水分が残っている状態
📘 定義: 表面は乾いているが、内部がまだ湿っている乾葉。
📚 分類: 茶葉用語(Dry Leaf)
📖 登場規格: ISO 6078(紅茶語彙規格)

contents

📝 定義(Definition)

表面が乾いていても中が湿ったままの乾燥不良状態のことを表します。


📚 説明・背景(Explanation / Background)

不適切な乾燥過程で起こる現象です。乾燥が速すぎたり不均一な場合に、葉の外側だけ乾き、中は水分を保持したまま残ります。後に品質劣化・保存性の低下を招きます。


🧪 関連属性・補足情報(Attributes / Notes)

保存中にカビ・劣化を誘発します。
外観は正常に見えるため検知が難しいのが問題です。


🫖紅茶文脈での使い方(英語短文)

英文: The batch appears case hardened after rapid drying.

和訳: 急速乾燥後、このロットは表面硬化しているように見える。

英文: Case hardened leaf may spoil during storage.

和訳: 表面硬化した茶葉は、保存中に劣化する可能性がある。

英文: Improper firing can result in case hardened tea.

和訳: 不適切な火入れは表面硬化茶を生じさせる。


🧸くまの一言

一般文脈のcase hardened

一般文脈の case-harden / case-hardened は、もともとの金属工学の語義から派生して、物理⇄比喩の2層で使われます。

金属工学の意味(大元の意味)

金属の表面硬化では、炭素を注入して表面のみを硬くし、内部は柔らかさを保つことで、強度と耐久性を高めます。
訳例:case-hardened steel → 表面硬化鋼

比喩的な意味

この金属工学用語の意味からの比喩で以下のような意味にもなります。

(人・感情を)無感覚にする/冷酷にする/擦れさせる
(人が経験で)図太くなる・擦れる・冷淡になる
(態度・立場・制度が)硬化する/硬直化する

比喩的な意味の例文

Years on the front line had case-hardened her.
→ 最前線での長年の経験が、彼女を擦れさせた(図太くした/無感覚にした)。

He was a case-hardened cynic.
→ 彼は筋金入りの皮肉屋だった(擦れっ枯らしのニヒリストだった)。

A series of scandals case-hardened the public to political apologies.
→ スキャンダルの連発で、国民は政治家の謝罪に麻痺してしまった。

The bureaucracy has become case-hardened and resists reform.
→ 官僚機構は硬直化しており、改革に抵抗している。

Negotiators grew case-hardened to threats.
→ 交渉担当者たちは脅しに動じなくなった。

まとめ

まとめると、「金属の表面硬化」が本義で、比喩では「(経験で)感覚が鈍る/冷酷になる/硬直化する」がコアの射程です。「無慈悲・無感覚」というニュアンスも自然に含まれています。


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