リスクコミュニケーション(Risk Communication)

定義

リスクコミュニケーションとは、リスクに関する情報や意見を、関係者の間で共有し相互理解を図る活動を指します。

Codex のリスク分析三要素の一つであり、行政、企業、専門家、消費者などが情報を交換しながら意思決定を支える役割を持っています。


主な目的

  • 情報共有
  • 相互理解
  • 不安の軽減
  • 意思決定支援
  • 信頼関係の構築

紅茶との関係

例えば、

  • 農薬検査結果の公表
  • アレルゲン表示
  • リコール情報
  • 品質管理方針の説明

などはリスクコミュニケーションの一例です。


Codexとの関係

Codex では、リスクアセスメントとリスクマネジメントを支える重要な要素として位置付けられています。

科学的な評価や管理措置だけでなく、

それをどのように伝えるか

も食品安全の重要な要素と考えられているのです。


🧸くまの一言

どれほど正しい判断でも、伝わらなければ意味がありません。リスクコミュニケーションとは、安全を語るための技術ではなく、安全を共有するための技術なのです。

ところでCodex三本柱の中で、

  • Risk Assessment → リスク評価
  • Risk Management → リスク管理

はきれいに訳せていますが、Risk Communicationだけは昔から訳者泣かせです。直訳すると

リスク伝達

なのですが、これだと

上から下へ情報を流す

感じになってしまいます。しかし、Codex が言っているのは、

関係者全員でリスクについて話し合い、理解を共有すること

なのです。だから日本語では普通に

リスクコミュニケーション

とカタカナのまま使われています。食品安全委員会も厚労省もほぼそのままです。

実際、Codex の定義を読むと、単なる説明ではなく、

information and opinions

つまり

情報と意見

の交換なのです。ここが重要です。

だから、

  • リスク説明→違う
  • リスク周知→違う
  • リスク伝達→半分正しい
  • リスク対話→近いけどちょっと違う

という感じなのです。和訳がしっくり来ないのは、この言葉が本来

「伝える」

より

「共有する」

に近いからだと思います。もし無理に日本語化するなら、くまは

リスク共有

が一番本質に近い気がします。

ただし、食品安全業界ではまづ通じないので、Risk Communicationはそのまま「リスクコミュニケーション」とするしかないのでしょう。

こういうところを見ると、英語の communication が持っている「双方向性」は、日本語一語ではなかなか表しにくいな、とくまは感じます。


🔗リンク